2008年12月30日火曜日

レイモンド・カーヴァー、食事と小説

レイモンド・カーヴァーの『大聖堂』という短編集を読んだ。

ちょっと前のアメリカを主な舞台とする12編が収録されている。中・低所得者層の普通の人たちが主人公の小説だ。かなり追いつめられた、辛い状況の人の話が多い。アル中が多いのは作者の経験からだろう。会社をクビになった人、ギャンブルで財産を失った人、営業の売り上げがじり貧な人、誰をも愛せないが故に誰からも愛されない人、など。普通の作家が書いたらどろどろした臭い話になるだろう。しかし、短く、感傷を配した、ストイックな文体による、すっきりとした、一種、古典悲劇のような深みと気高さを感じさせる小説になっている。見事な短編集だ。作者の作為をあまり感じさせないのは上手いということなんだろうな。

カーヴァー晩年の短編集であり、初期の突き放したような作品からすると、微かな光や、暖かいまなざしが感じられる作品群になっているとのことだ。私には、それが読後感を良いものにしてくれている。どれも切れの良い印象的な短編だが、『大聖堂』『ささやかだけれど、役に立つこと』『ぼくが電話をかけている場所』『列車』の4編が特に印象的だった。

また印象に残ったのは、食べ物を食べるシーンが妙に多いことだ。最初の『羽根』からして食事のシーンが中心の作品で、ミックス・ナッツ、ルート・ビア、ベイクド・ハム、さつまいも、マッシュ・ポテト、いんげん豆、軸つきとうもろこし、グリーン・サラダ、グレーヴィー・ソース、ストロベリー・アイスクリーム、ルバーブ・パイ、次々と食べ物が登場する。他の作品でも、食べるシーン、食べ物に拘るシーンが多い。

そして食べ物を前にした時に、登場人物の人となりが露骨に現れる。その雰囲気、違和感を実に的確に、具体的な描写を重ねながら描く。

私は何度も言っているように、うまそうな食べ物を描く小説家は、無条件で信用することにしている。

それで言うと、カーヴァーは必ずしも美味そうには描かない。まずい食い物もあるのだ。それはもちろん。世の中、美味い食い物ばかりなわけがない。それでも人間は食べる。その姿が人間なるものを、あからさまにし、それが私を惹き付ける。だから、私の宣言の方を変えることにしよう。

私は、食べ物を丁寧に描く小説家は、信用することにしている。

2008年12月29日月曜日

美しい手

NHKのハイビジョン特集で、『初女さんのおむすび~岩木山麓(ろく)・ぬくもりの食卓~』という番組を見た。

「森のイスキア」という青森の宿泊施設の話だ。心に重いものを抱えた人が、一晩の宿と食事を提供される施設らしい。田口ランディさんが行った時のことが以下のメルマガに書かれている。これを読むと、番組を見なくても、どういう場所なのか良くわかる。
[ 田口ランディ:森のイスキアでおにぎりを学ぶ]

私が番組を見ていて何より印象的だったのは、佐藤初女さんというおばあさんの、料理の下準備をしている時の手の美しさだった。

たとえば人参を包丁で薄切りする。慣れた料理人ならば、すたたたたたた、という感じで切るよね。ところが彼女は、薄い千代紙をそっとめくるように、ゆっくりと包丁を入れて、まるで最高級のトロを扱うかのように薄切りを作る。ゆっくりだが確実に、一つ一つ。

わらびのヘタを取るのも、ひとつひとつ、そっとはがすように取る。むしり取るのではなくて、はがすという感じが近い。

こんなスピードで料理ができるのか、と思うが、休み無く、楽しげに淡々と続けてゆくので、けっこうな量の山菜の下ごしらえが済んでしまう。

その手が、手の動きが実に美しい。

番組では彼女が、山菜を取って来たり、料理の下準備をしたり、つぎわけたり、そして、おむすびを作るシーンを丹念にじっくり見せてくれる。これが見飽きない。ずーっと見ていたいと思わせる手の動きだ。食材と彼女とが一体となったような感じがする。

まず私は、食べ物に対して、ぞんざいに対していなかったか。食べ物をちゃんと見て、匂いをかいで、味わっていたろうか。率直に反省した。ぞんざいに食べると、それが結局、自分自身をもぞんざいに扱うことになってしまっていたような気がする。食べ物は自分の体になるものだから、それはつまりは未来の自分自身の一部だ。料理を作る時も、心を込めるという意味をわかっていなかったことに、これも素直に反省した。食材一つ一つに対して、原材料としてでなく、私の体を生かしてくれる植物、動物として扱うことはできていなかったな。

それから、焦ることは無いと、その手の動きを見つめながら思った。現代社会に生きていると、もしくは、組織に属していると、時間が貴重で、効率性を追求することが、暗黙の前提になっていて。締め切りが山盛り。非効率なイベントが入ると、焦ってしまう。それが習い性になってしまう。彼女の手を見ていると、そんなに焦ることは何もないのだと、大事なことは別の所にあると伝わってくる。

食べ物は大事だなぁ。ほんと。

2008年12月28日日曜日

悩み多き2008年

今年をまずはざっくりと振り返ってみよう。

4、5月頃は、飛行船通信の改革に着手した。上手く行ったとも、失敗したとも思わないが、とりあえず延命にはなったと思う。さらに活性化のため、オフ会を開催しようと思ったのだけれど、その直前あたりから急に仕事が忙しくなってしまい、オフ会は延期となってしまった。
>オフ会に参加希望いただいた皆さん、あいすいません(_ _;)。

5月末には引越をした。10年ぶりの引越しで、ゴミ捨てに恐ろしく苦労した。膨大な量のゴミを捨てた。6月以降の活動が低調になったのには、引越し疲れもあると思う。

その後、中盤までは右往左往して、いろんな所に行って、色々な人に会った。それ自体は自分自身の栄養になる良い機会だったが、ずいぶん時間を使ってしまった。この使った時間が効いて、年末になるに従って、やるべきことが山積し、体調不良も重なって、ずいぶん辛い仕事納めとなってしまった。
#忘年会も欠席した(; ;)。

年末休暇に入って、やっと風邪から復帰した。まだ本調子ではないが。

反省点としては、まずは体調管理だね。ただ、ここまで自分を追いつめたら、体調管理もままならない。仕事のやり方を考え直すべきだ。手を広げすぎていて、やるべきことが多すぎる。自分ができることなど「小さい」と何度も言い聞かせて来たのだが。

小さな一歩を集中して確保する。それが大事だとつくづく思う。

今年は、二つの仕事を、ある程度、満足行くステップまで持って来れたから、それで良しとしよう。欲張っても仕方が無い。

職場で今年悩んだことは、自分のことではなく、自分の所属するグループの今後だ。自分自身に関しては、やりたいことが沢山あって、やるべきと思えることも沢山あって、まるで時間が足りない。また、初心に戻って考え直したいことや、予算がついた新しいプロジェクトを立ち上げる必要もあり、整理しないといけない状況だ。まぁ忙しいのは仕事が無いよりずっと良い。

ただ、グループを見渡す視点に立つと、どうも上手く行っていない。外部へのアピール、内部の協調・協力体制、個々人の研究員としての成長が上手く行っていない。新しい枠組みが求められている。それを考えるのは気が重く、悩み深い。上司から宿題としてもらってはいるが、まぁ、とりあえず年末・年始は、ちょっと忘れて気分転換した方が良いと思う。基本的に他人を変えることはできないものね。

2008年9月10日水曜日

深大寺までウォーキング

週末に妻と深大寺までウォーキングした。

普通に歩いて30分強で到着するので、ちょうど良い負荷だ。往復すると多少歩いた感じがする。経路のほとんどが野川の脇の遊歩道だというのが良い。静かな川そばの緑の小道を歩くのは気持ちが良い。まだ湿度が高いので、しっかり汗をかく。これからの季節は乾燥するので、さらに快適だろう。

なお、少し前からスロトレもやっている。若いころと違って筋肉が弱っているため、歩くだけだと関節やスジを痛めることがあるからだ。足腰の筋肉はスロトレで補いながら、有酸素運動でリフレッシュさせるというのが良さそうに思う。

てくてくと歩いていると、だんだんリズムが体にできてくるのがわかる。エンジンがかかった感じだ。一定の距離を同じような歩調で歩き続けると、スイッチが入る。するとあまり歩くことには頭が使われなくなって、小さな思い付きの断片が頭に上っては消えてゆく。自己撞着に陥ってぐるぐる考えていたようなことも、意外とさらりと頭を通過してゆく。

歩くのと、生きるのは似ているように思う。

遅いスピードでてくてくとではあっても、歩き続けていれば意外と遠くまで行くことができる。私は時代劇が好きなので、最近ケーブルテレビの時代劇専門チャンネルを見ていたりするが、あの時代の人は、延々と歩く。深川から千住まで、箱根、京都、どんどん歩く。今の私たちと違って、歩くことと生きることがもっと密接に繋がっていたのだろうと思う。

深大寺まで行けば、おいしい蕎麦が食えるのが、もちろんいい。この日は『湧水』で堪能した。ビールを飲んでしまったので、帰りの行程は少し足が重かった。次はビールは止めておこうか。いや無理か。

2008年8月26日火曜日

横浜Motion Blueにて田口悌治ライブを聞く

昨晩、横浜赤レンガ倉庫にあるMotion Blueに妻と行って、ジャズギターのライブを聴いてきた。

改装してからの赤レンガ倉庫には始めて行ったが、なんとまぁお洒落な場所に生まれ変わったものだ。ずっと昔、まだ単なる倉庫だったころに行ったことがあるが、雑然と手入れのされていない港湾周辺の倉庫街に過ぎなかった。今や、たくさんのレストランやショップが入ってライトアップされた倉庫が、広々とした場所に建っている。

また、地下鉄みなとみらい線が東急直結なので、武蔵小杉から馬車道駅まで一本というのも便利だ。みなとみらい線の駅はどれもお洒落に金をかけて作ってある。

さてライブは、田口悌治さんというギタリストの演奏を聴きに行ったものだ。
http://members.jcom.home.ne.jp/tag-gtr/

何故、突然ライブなのかというと、先週の昼、突然職場に電話がかかってきて、ある知り合いに教えてもらったからだ。最初は間違い電話かな、と思った。5年前に福岡で小曽根真のコンサートを聴いた時に知り合った人だった。私は名刺を渡していたらしい。田口氏と競演するベーシストの丹羽肇さんが、私と同じ大学の2年後輩らしく、それで私の名前を思い出して電話をくれたらしい。

まぁ、こういう縁もありか、と思って、妻と二人で出かけた。客数は決して多くはなかったが、密度の高い見事なセッションでとても心地良い夜を過ごすことができた。特にゲストのフルート奏者、小島のり子さんとの競演曲は、美しいと思った。

世の中いろいろな縁があるものだ。飛行船通信も面白い縁だと思う。大事にしたいと思う。

2008年7月17日木曜日

夏、海、モーケン

6月からの怒濤の忙しさがやっと一段落しそうな雰囲気がしていて、ふと気づくともうすっかり夏です(梅雨が明けてない?嘘だろう)。出張が続くとほんとリズムが崩れて、余裕がなくなってしまいます。その間も掲示板に書いたように、色々と本や映画は見ているのですが、落ち着いてレビューが書ける状態になりたいな。

さて、暑い夏は、いろいろと快適でないこととも結びつくのですが、頭がしんとなるような、強い印象とも結びついています。夏、山、谷沢、木陰、虫、植物、海。

つい先日、TVでミャンマー付近の海上に暮らす、古代からの船上生活者である、モーケン族のドキュメンタリーがあっていて、思わず見入ってしまいました。美しい海に素潜りで魚や貝を採る生活をしていました。このところの漁獲ラッシュで相当に追い詰められているようでしたが、海上での生活が好きで、楽しい、ずっと続けたいと、大きなくりくりとした目をまっすぐに見据えて言われると、私たちの文明はどっかで大変な間違いをしてしまったんではないか、という気がしてきます。もう方向を変えることはできないのかなぁ。切ないほどの寂寞を感じました。

2008年6月20日金曜日

新しい参加者二人

新しく、お二人、飛行船通信に参加されました。仲間が増えるのは嬉しいですね。

ただ、お二人に掲示板への案内を送ったのですが、返事がないのが気になります。やはり、突然主催者からメールが来るのは、ちょっと重たいのかな。良い導入の仕方がわかりません。まずは自己紹介をしてもらうのがやっぱりいいのかな。でもそれはそれで知らない相手に自己紹介というのも重たいような気がするし。自動的に掲示板へのアカウントをお知らせして認証してもらう、というのも考えましたが。それもフィッシングサイトみたいでね。むぅ。悩んでしまいます。

アカウント名は後からいくらでも変えられるので、とりあえずYahooグループのアカウントで作って、認証するかしないかはご本人に任せるのがいいかもしれません。みなさん、どう思いますか。

2008年6月14日土曜日

出雲大社

出雲大社に行きました。広々としていていいですね。朝9時前だと参詣の人もまばらで、広く手入れの行き届いた庭と社をゆったりと楽しめました。



都会にある神社と違って、まわりに高い建物がまるでなく、木々の間から柔らかな曲線の山々が見えるだけ、というのもいいですね。池の睡蓮がとても綺麗でした。



ご存知の通り、大国主尊(おおくにぬしのみこと)をまつったお宮ですね。いつごろからあるんでしょう。資料館も見ましたが、よくわかりませんでした。今の本殿は15mぐらいの高さでしょうか。十分に大きいと思いますが、創建当時は、45mもあったらしいとのこと、恐ろしくのっぽな建物だったんですね。



出雲大社といえば、太いしめ縄が有名です。結婚式があってました。出雲大社で結婚式とかなかなかいいかも。

すがすがしい気分を満喫できました。島根に行くことがあればお勧めします。

2008年6月8日日曜日

紙袋作りは楽しい

調布では、ゴミ分類の中に「紙資源」というのがあります。これは酷く汚れていない、名刺大以上の紙すべてです。なので、これまで世田谷で燃えるゴミに出していた、かなりの範囲が資源として回収されることになります。ところが雑誌なんかはいいのだけれど、小さな紙は、何か袋に入れて出せと書いてありまして。袋?どうするの?

というわけで、不要な紙で紙袋を作ることにしました。参考にしたのは、「紙袋の作り方」というサイトです。ノリには、コクヨ ドットライナーを使いました(このノリは偉大な発明だ)。





作っていると夢中になりますね。ざっくりとしたザラ紙で作るとなんか良い感じになります。


紙は、今回は入居時にカーテン代わりに使われていた紙カーテンを切って使いました。

2008年6月5日木曜日

鉄道総研の見学

昨日、国立にある鉄道総研を見学しました。あれは、鉄道マニア垂涎だろうなぁ。10月に一般公開をやっているらしいので、関東の方はぜひ。

国立の駅北口からあるいて5分ぐらいです。古い新幹線のひかり号が置かれている横を通って、古めかしい正門に向かうと、マグレブという一番最初のリニアモーターカー試験車と、山梨で試験をしていた流線型のリニアモーターカーが屋外展示されています。中に入らせてもらいましたが、今の新幹線より狭め、小型飛行機ぐらいの室内でした。なんか子供のころの夢の電車だったんだがなぁ。今となっては、レトロフューチャーだなぁ。鉄道総研には、中に線路があります。昔は国立駅と繋がっていて、試験車両を運搬したりしていたそうです。見てみたかったなぁ。研究所内にちゃんと踏み切りもありました。いろいろな試験車両があって面白かった。あぁいうのを見ると、私は意外と鉄分が多いかもと思ってしまいますね。

2008年6月3日火曜日

FMヘンテナの作成

梅雨入りしましたね。オフ会の案内が遅れていてすいません。引越後で、何かと時間がとられてしまい、落ち着いて通信社の業務(?)に取組めません。

昨晩はFMアンテナを作っていました。引越先はケーブルテレビなので、各部屋のアンテナ端子には、ケーブルテレビの信号が来ています。そのためCATVのセットトップボックス(STB)が無いと使えません。STBは居間に置いたので、娘の部屋のラジオでJ-WAVEが聞けない状態になっていました。(娘から文句が)

そこでヘンテナを作りました。職場からの帰りにホームセンターによって、同軸の端子と、電線などを買って、横60cm、縦180cmのヘンテナを作りました。バランは面倒なので作りませんでした。

本来はベランダに吊るすつもりだったのですが、部屋の壁にハンガーのように吊るして、ラジオにつないだ所、問題なくクリアに受信できました。ヘンテナすごいです。

2008年5月31日土曜日

引っ越して最初に探すのは本屋

今日は、引っ越して始めての休日です。

妻と調布に出かけて最初に行ったのが、本屋さんです。調布駅北口に真光書店というなかなか面白い本屋がありました。近所に好みの本屋があると嬉しいですね。文芸書や雑誌も面白いラインナップで、特にB1にコンピュータ関連の書籍がちょっとアンバランスにたくさんあるのが助かります。けっして大きくは無いけれど、しっかり主張のある良い本屋です。

次に行ったのが、文具屋さん。勝文堂という大きな文具屋が駅前にありました。いつも使っているノートや、ペンがちゃんとあったので嬉しいですね。

みなさんは引っ越して最初にどこに行きますか。

2008年5月27日火曜日

引越完了

世田谷から調布に引越を完了しました。引越業者にできるだけまかせましたが、それでもけっこう疲れるもんですね。気疲れが大きいかな。

今回、ヤマトに引越をお願いしましたが、彼らはチームでやってきました。リーダーと呼ばれる若くて、フレンドリーな男性を中心に、比較的年配の女性が渉外担当、その他男性と女性のメンバーから構成されるチームです。引越元のチームと、引越先のチームは別でしたが、いずれもなかなか良いチームを構成していました。

いずれのリーダーも自信にあふれ、責任感の強い、頼もしい人物でした。役が人を作るというのはあるのかもしれません。もちろん有能な人が選ばれているのだろうと思います。

2008年5月20日火曜日

オフ会を開こうかな

国際会議のため大阪に来ています。場所は海遊館のそばのホテルシーガルです。以前、Oceanさんらと海遊館に来たのは、もう何年前だったか。もう発表は終わりました。あとは情報収集のために聴講したり、質問したりするだけですので、楽ですね。今は休憩時間中です。

ところで、飛行船通信社のオフ会を開こうと思っています。私個人の都合としては、引越が済んでからがいいので、6月かな。みなさんのご都合はいかがですか。 MLに案内を流してみようと思っています。今回、通信社という活動を新しく始めたので、単に集まって話をするだけでも、ネタはありそうです。また、どこかへ行ったり、何か見たり、遊んだりといった企画を入れてもいいかもしれません。

たとえば東京の図書館巡りとか、どうでしょう。なかなか興味深い図書館がいろいろあることを「TOKYO 図書館日和」という本で知ったので。

企画や集まりたい場所を募集します。ここをご覧になった方は一言コメントを残して下さい。

2008年5月17日土曜日

掲示板を使いはじめた感想

さて通信社の社員も13人になって、少しずつ掲示板が使われはじめています。

なかなか楽しいですね。もちろん、今は始めたばかりなので、みな試しで使ってみてくれている、というのはあるのですが。2chみたいな単なる掲示板と違って、最初に記事があって、それにコメントを付けたり、記事を編集したりってのがなかなか楽しい。なんか皆で作っている感じがします。

それから私以外の人がMLに流した記事も、掲示板に置いてもらえるとコメントしやすいですね。大した意見でもないのに、MLに返信を流すのは、やっぱ重いかなぁ。掲示板なら、記事を書いた当人には確実に読んでもらえるし、あまり大したコメントでなくても書ける。ただ、コメントをすると、何か仕事したような気がして、MLに返信する必要性をあまり感じなくなるのは弊害か?

2008年5月12日月曜日

ブログへのコメントと、MLへの返信の使い分け

複数の方から、ブログへのコメントと、MLへの返信の使い分けが区別付かない、よく分からない、との意見をもらいました。たしかに。私も良くわかりません。いずれユーザ登録作業が進めば、ブログではなく掲示板に記事を掲載する予定なのですが、その場合は、掲示板へのコメントと、MLへの返信の使い分け、ということになりますね。

私の現在のスタンスとしては、まぁ、いずれ自然に使い分けの基準ができてくるのかな、と考えていて、答えはありません。

記事を書く側として、ブログとMLへの投稿は違いがありますが、コメントを頂く分には、あまり違いがありません。しかしコメントを書く側としては、だいぶ違いますよね、たぶん。

ブログへのコメントは、基本的にブログ記事を書いた人と、あと、ブログを見に来た数人にしか見られません。掲示板の場合も同じです。

MLの場合は、全員に自動配信されます。流し読むか、じっくり読むかは別にして、MLの全員に読まれるわけですね。

自分ならどうするだろう。私個人的には、MLに内容の薄い簡単な返信を送るのは若干面倒ですね。ブログ(もしくは掲示板)があるなら、そっちにコメントを付けたいです。ただ、ちょっとディスカッションしたい時は、MLに流しますね。多くの人に見られることで、議論の幅が広がる可能性があるからです。

でも掲示板がそれなりに機能しだせば、掲示板の方がいいかな、とも思います。何故なら後から文章を修正したり、コメントを削除できるからです。また、MLの場合は一旦流したら修正できないのと同時に、いずれ流れてゆく、という感覚もあって、それが良いという面もありますね。旅の恥は掻き捨てというか。まぁ、このあたりは性格によるのかな。

また、大したコメントが無いときは、とりあえず「読んだよ。面白かったよ」ということを示すために、ブログや掲示板へのコメントを使うでしょうね。MLに流すほどではない、という時に。MLに流すメールは、多少なりと意見を示そう、という気持ちが入ります。それが重いという面と、だから品質が高まるという面と両方ありそうです。

2008年5月11日日曜日

トランスフォーマー

TUTAYAのDISCASには、インターネットを使った映像配信サービス(Windowsのみ対応)があります。物は試しと以前から見たかった『トランスフォーマー』(マイケル・ベイ, 2007年)を525円で見てみました。2Mbpsの映像がどの程度なのか、という興味もありましたが、いやぁ、これはすごい。1280X800のMacBookの画面一杯に迫力ある映像がスムーズに視聴できました。30インチのシネマディスプレイで見たいなぁ。

さて肝心の映画『トランスフォーマー』ですが、十分に楽しめました。2時間30分もある長い映画ですが、長さは感じませんね。次から次に畳み掛けるようにシーンが展開して行きます。見終わった後は心地よい疲労を感じるほど。

日本のロボットアニメ、例えばゲッターロボとか、ゴッドマーズとか、または特撮戦隊物を、思いっきりお金をかけて映像化すると、こういう感じになるんでしょう。日本のアニメの影響が濃厚ですが、映像のクオリティや、脚本の丁寧な仕事が、さすがハリウッドだと感心しました。ストーリーはかなり強引で、細かな辻褄は全然合っていないのですが、いいんです。そんなことは。

一応SFかな。宇宙から金属生命体なるエイリアンが攻めて来るという内容です。キューブというエネルギーの源のようなものが、宇宙をさすらって地球に到着し、それを巡って悪いロボットと、良いロボットが戦闘をする映画です。

コミカルで笑えるシーンが沢山あって、分かりやすい青春ロマンスも入って、娯楽作品としてとても豪華です。何も考えず、うぉー、ごー、がー、すげー、とか言って楽しむ映画でした。これは、お気に入りのSF映画に追加しようっと。

2008年5月9日金曜日

SF映画マイベスト

夕食時に家族で、SF映画って面白いよね、という話を、かなり一方的に話していて、いろいろ作品を挙げつらっている内に、そういえば自分はSF映画が好きなんだな、と改めて思い至りました。

その勢いで、SF映画マイベスト、というリスト(後述)を作ってみました。みなさんの好きな映画はありますか?

さらに各タイトルに、「怖い度」「マニア度」「エッチ度」「暴力度」「お笑い度」を5段階で付けてみました。

その結果、SF映画とは「怖くて、マニアっぽくて、あまりエッチではなく、時々暴力的で、お笑いが無い」映画であることがわかりました。(これが人間なら知り合いになりたくないね:-p)

各基準が「5」のリストを以下に示します。

怖い度5の映画
『猿の惑星』
『時計仕掛けのオレンジ』
『ウエストワールド』
『ソイレント・グリーン』
『未来惑星ザルドス』
『エイリアン』
『CUBE』

マニア度5の映画
『時計仕掛けのオレンジ』
『未来惑星ザルドス』
『未来世紀ブラジル』
『ストーカー』
『伝説巨人イデオン 発動編』
『イノセンス』
『博士の異常な愛情』

エッチ度5の映画:該当無し

暴力度5の映画
『時計仕掛けのオレンジ』
『エイリアン』
『マーズ・アタック!』
『CUBE』
『ロボコップ』
『スターシップ・トゥルーパーズ』

お笑い度5の映画
『ギャラクシー・クエスト』


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堤のSF映画マイベスト

タイトル 監督 製作年
『ゴジラ』 本多猪四郎 1954
『妖星ゴラス』 本多猪四郎 1962
『博士の異常な愛情』 スタンリー・キューブリック 1964
『華氏451』 フランソワ・トリュフォー 1966
『ミクロの決死圏』リチャード・フライシャー 1966
『2001年宇宙の旅』 スタンリー・キューブリック 1968
『猿の惑星』 フランクリン・J・シャフナー 1968
『アンドロメダ...』 ロバート・ワイズ 1971
『時計仕掛けのオレンジ』 スタンリー・キューブリック 1971
『惑星ソラリス』 アンドレイ・タルコフスキー 1972
『サイレント・ランニング』 ダグラス・トランブル 1972
『ウエストワールド』 マイケル・クライトン 1973
『ソイレント・グリーン』 リチャード・フライシャー 1973
『未来惑星ザルドス』 ジョン・ブアマン 1974
『未知との遭遇』 スティーブン・スピルバーグ 1977
『スター・ウォーズ』 ジョージ・ルーカス 1977
『ルパン三世 ルパンVS複製人間(クローン)』 吉川惣司 1978
『エイリアン』 リドリー・スコット 1979
『銀河鉄道999』 りんたろう 1979
『ストーカー』 アンドレイ・タルコフスキー 1979
『E.T.』 スティーブン・スピルバーグ 1982
『ブレードランナー』 リドリー・スコット 1982
『伝説巨人イデオン 発動編』 富野喜幸 1982
『ブレインストーム』 ダグラス・トランブル 1983
『時をかける少女』 大林宣彦 1983
『ターミネーター』 ジェームズ・キャメロン 1984
『デューン/砂の惑星』 デビッド・リンチ 1984
『バック・トゥー・ザ・フューチャー』 ロバート・ゼメキス 1985
『未来世紀ブラジル』 テリー・ギリアム 1985
『王立宇宙軍--オネアミスの翼』 山賀博之 1987
『ロボコップ』 ポール・バーホーベン 1987
『機動警察パトレイバー2 the Movie』 押井守 1993
『MEMORIES』 大友克洋ら 1995
『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』 押井守 1995
『12モンキーズ』 テリー・ギリアム 1995
『マーズ・アタック!』 ティム・バートン 1996
『インデペンデンス・デイ』 ローランド・エメリッヒ 1996
『フィフス・エレメント』 リュックベッソン 1997
『CUBE』 ヴィンチェンゾ・ナタリ 1997
『スターシップ・トゥルーパーズ』 ポール・バーホーベン 1997
『ガタカ』 アンドリュー・ニコル 1997
『ギャラクシー・クエスト』 ディーン・パリソット 1999
『マトリックス』 ウォシャウスキー兄弟 1999
『アイアン・ジャイアント』 ブラッド・バード 2000
『サトラレ』 本広克行 2001
『マイノリティーリポート』 スティーブン・スピルバーグ 2002
『イノセンス』 押井守 2004
『銀河ヒッチハイクガイド』 ガース・ジェニングス 2005
『時をかける少女』 細田守 2006

2008年5月7日水曜日

電子メールは終わったか

今日、連休明けで久しぶりに職場に行ったら、2500本ものメールが来ていました。しかしその内、2450本はスパムでした。

産総研からAppleに行った、増井さん(iPod touchの日本語入力エンジンを開発)は、メールというメディアは終わった、と言ってました(たしか本人から聞いたと思ったが、また聞きだったかも)。このスパムの量からして、メールという手段がかなり使いづらい状況にあるのは確かです。しかし、なかなかメールの代わりになるメディアは出て来ません。

今回、飛行船通信の立て直しを考えるにあたって、いっそのことメールの使用は止めるというのも考えないではなかったのですが、代わりになるようなメディアがないんですね。

ブログや掲示板は、いるまがわさんが経験したように「見に行かない限り情報が得られない」手段です。直接送りつけるという、電子メールの強引さがないんですね。ただ郵便の利用頻度が大幅に減って、ダイレクトメールぐらいしか受け取らなくなったのと同じように、やがて別の手段に置き換わって行くのかもしれません。

2008年5月6日火曜日

渋谷マイナーミュージアム巡り

連休最終日、見事な雨上がり五月晴れ、渋谷に妻と出かけて、マイナーなミュージアムを巡りました。

最初は、京王井の頭線の神泉駅から歩いてすぐの松濤美術館です。

『中西夏之新作展 絵画の鎖・光の森』というのをやっていました。一度行ってみたかったんですよね。独特な外観の建物です。入館料は300円と区立らしい安さ。B1と2Fが小振りの展示会場になっています。中西夏之の、抽象的もしくはデザイン的な油絵とドローイングでした。紫陽花のような、空から流氷を撮影したかのような、散って、動いて、まとまって行く動きが感じられる絵でした。色もストイックで、白を基調に、紫と黄色が少しだけです。なかなか気持ちいい。





そこから、途中、鍋島松濤公園で亀の甲羅干しを見て、すぐ近くにあるのが、戸栗美術館、陶磁器専門の美術館です。

今回は、初期伊万里の展示がなされていました。ここは財団法人で、入館料1000円です。初期伊万里というのは1610〜1650年ごろの色絵が始まるまでの最初期の伊万里焼です。まだ技術的に完成されておらず、色がまだらだったり、形が歪だったり、模様もざっくりとした磁器ですが、なかなか味があって、子どもの頃から見て来たカラフルな伊万里焼に、多少うんざりしている佐賀生まれの私には、こっちがましだとすら感じました。妻は、色絵直前の赤茶色系のものが好きだと言っていました。




そこからBunkamuraまで降りて、スペイン坂を登って、途中昼ご飯を食べ、最後に向かったのが、たばこと塩の博物館です。チミーの会社の施設ですね。入館料はなんと100円です。

『西アジア遊牧民の染織』という民族色豊かな織物が展示されていました。そんなに古くなく19世紀中盤から20世紀後半ごろまでに作られた織物です。塩袋、小物袋、敷物など。合成染料ではない滋味深い色合いがいいですね。手織りの歪んだ感じも、作り手の個性が感じられて楽しいものです。

この博物館の3Fは塩に関する常設展で、2Fと1Fはたばこに関する常設展があって、いずれもなかなか見応えがありました。専売公社になる前の方が、デザインなど味があるなぁとは妻の言葉、やっぱ国営にすると多様性が失われてしまうんですね。

いつもは埃っぽくて人だらけで、あまり足を向けたくない渋谷ですが、今日は気持ちの良い風が吹いていいミュージアム巡りでした。




(地図)

2008年5月5日月曜日

整理片付け 二つの原則

引越前のゴミ出しが大体終わりました。まだベランダに出荷を待つゴミ袋が、25袋ばかりありますが、室内は片付け終わりました。

結局、ゴミとなったのは以下の通りです。
  • 可燃ゴミ、不燃ゴミを45リットルのゴミ袋で50袋ほど
  • 粗大ゴミを二回に分けて、合計30点ほど
  • 資源ゴミを押入れ半畳分ほど
  • 不要な本が段ボール9箱分
膨大な量のゴミに埋もれて、暮らしていたということですね。引っ越して何年か経てば、またゴミだらけになるのでしょう。溜まらない内に捨てられればいいんですが、思い通りにはならないもんです。

さて、片付けをしながら、以下に述べる「二つの原則」を何度か再確認しました。

一つは、ゴミを分別する時の「手前の方から少しずつやる」です。

大量の物の山を見ると、うんざりします。あまりの多さに圧倒されて、やる気が失せてしまいます。そういう時は、モモのベッポじいさんの言葉を思い出して、一番手前の一部分に集中するのがいいですね。そうやって、少しずつ少しずつ処理をして行く。やがて山のようにあった物がなくなっています。けっして一度にやってしまおうとしない。

もう一つは、分類しなければならない時の「分かれ目が自然に見えてくるようにする」です。

さまざまな日用品、ゴミ、本、趣味の物、などなど、押し込められた物たちを出してみると、とにかく沢山の種類があります。例えば、文房具のような玩具のような趣味のようなゴミのようなもの、とか。飾りのような貰い物のような文具のような紙ゴミのようなものとか。あまりに大量にあると、どうやって分類したら良いのか分からなくて途方にくれます。

そういう時には無理矢理分けない方がいいですね。似たような物をあるていど寄せたら、ちょっと全体を俯瞰して、時には休憩して、全体を区分するラインが物達の中から自然と沸いてくるように、待つのがいいようです。やがて例えば、「この荷物だと、文房具、薬類、お金関連の書類、手芸・裁縫道具、その他を、最初の分類にした方がいいな」というようなものが見えてきます。潜在意識の中ではたぶん、収納スペースや、個々のものの形、物の数の偏り、などなどを総合的に調整して出てくるものだろうと思います。

2008年5月4日日曜日

家具のレイアウトツール


Sweet Home 3Dというソフトがあります。部屋の中に家具を置いてみることができるソフトです。3DCGで見渡せるので、レイアウトに問題が無いか確認できます。Javaで動きます。

引越先での家具の置き方を確認するために使ってみました。間取り図をスキャンして、それを下書きに壁を作り、用意された家具の中から似たようなものを置いて、サイズを調整します。

気になっていたのが、キッチンとリビングの出入りの部分で、食器棚を置く場所です。実際にレイアウトしてみると、最初の配置では思いのほか出入り口に突き出てしまうことがわかったので、配置を変えて邪魔にならないように変更しました。

動線計画っていうんでしょうか。人間の動きを邪魔せずに、快適に過ごせるようにするのってけっこう難しいですね。ネットコミュニティでも、発言の容易さとか、コメントやフィードバックが機能的にできるかどうか、デザインが大事なのはわかっているけど、実際動いてみないと分からない所があります。

2008年5月3日土曜日

学生はショートメールが好き

今日auに行って、娘の携帯電話を契約しました。

高校に入ったら携帯を持つだろうと思っていましたが、娘がいらないと言っていたので、契約していませんでした。しかしさすがに部活動を始めて、連絡が携帯電話中心になっているらしく、持たざるをえなくなったようです。機種選びには、それほど機種があるわけでもないのに、1時間以上かかりました。服選びみたいなものか?

店員さんが言っていましたが、最近の学生は電話ではなく、メールばかりを使うらしいです。学割という割引プランがありますが、これは電話が安くなるプランで、今の学生にはあまりお得ではないらしい。携帯電話を持っていても、電話は嫌いで全く使わないという学生もいるらしいです。

また学生のメールの使い方は、チャットにとても近いようです。短いメールを短時間に送り合う。届いたらすぐ返信します。何年も前にヨーロッパに行った時、SMSというチャットのようなショートメールが流行っていたのを思い出しました。

短いメールを頻々と送り合うような繋がり感を、今の学生は求めているということなんでしょうか。電話のように縛りの強くない。かといって、一般の電子メールのように長文で長いタイムラグのあるような手段ではなく。

2008年5月1日木曜日

肉体労働のあとの飯はうまい

今日も一日、家の整理片付けのために肉体労働をしていました。汗をかいて働いて食べる飯はうまいです。

風呂も格別に気持ちいい。普段は、頭と指先と舌先しか使わないので、どうも目と舌先でしか味わっていないようです。頭が消費するのは糖分だけなので、糖分しか欲していないんですね。体を使うと、体が色んな食べ物を欲しがるようになります。米の飯を噛み締めると、体が喜んでいるのがわかります。せめて運動をしようと思います。体は運動を求めています。

さっきまで録画していた『おせん』を見ていました。味噌の話でした。いかにもハートウォーミング系の漫画らしいシナリオではありましたが、実はそういう話が嫌いではないので、楽しんでみていました。ただ、主演の蒼井優が、そういういかにもな世界を飛び抜けて良いですね。『花とアリス』『フラガール』といずれも見事でしたが、この「おせん」という役も見事です。うまい味噌汁の話でした。たしかに最高においしい一杯の味噌汁のためになら働くでしょう。味噌作りはなかなかの肉体労働らしいですが、その後に食べるご飯と味噌汁は、どれほど美味しいでしょう。

MLやWebなどネット関連のことをやっていると、どうも頭でっかちになってしまいます。ネットで伝わるのは私たちが体験している、生活している全ての内のほんの上澄みに過ぎません。その上澄みの下に、みんなの体験があるからこそ伝わるのだと思っています。

2008年4月30日水曜日

記事の投稿とフィードバックは別の場所でOK?

いるまがわさんから、「記事の投稿と、記事へのフィードバックは別の場所でかまわないのでは」というコメントをもらいました。まさにそれを実地でやってみようと思います。

そうですね。別の場所で良いと私も思います。ただ、記事へのフィードバックを、別のところでできるだろうか?、とも思います。例えば、記事をWebに書いて、それへのフィードバックをMLでやる、とした場合、フィードバックをする人はわざわざWeb記事へのコメントではなくて、MLにコメントを流すのかなぁ、ということです。

または、MLに記事が流れて、それへのコメントをWebでやる、なんてのも考えられます(今、まさに私がやっていることです)。やりながら思いますが、若干やりづらいですね。それは原記事がないからです。なんか、あっち向いて喋っているような感じがします。このニュアンス伝わるかな。

私としては、なんかリンクが要るような気がします。例えば、MLに流れた記事は、通信員だけが見ることができる掲示板に転載可とするとか。Web記事にメールでコメントする場合は、URLを記載するとか。どんなもんでしょう。

2008年4月28日月曜日

まずは活動方針を流してみた

5月に引越なので、この連休中に荷物の整理を徹底的にやっておこうと思い、土曜日から延々と物を分別し続けています。

自分が分別機械になったかのようです。それにしても不要な品の多いこと多いこと。前回およそ10年前に川崎から引越してきた時は、ばたばたとやってきたので、ほとんど整理しないまま、納戸にしまいこまれたままの物もありました。衣類に至っては、学生時代(遠いぞ!)の服まで出てくる始末です。45lのゴミ袋で、すでに30袋以上ゴミを作りました。とりあえずベランダに積んでいますが、まるでゴミ屋敷の様相です。日頃から溜め込まない習慣をつけるべきですね。みなさんは大丈夫ですか?

さて、MLに今年の活動方針を流してみました。どんなもんでしょ。現状で不満の無い人には、なんでわざわざ手を広げるの?、という疑問もあるかもしれませんね。このブログを見た人は、何でも良いのでコメント残していって下さい。

2008年4月26日土曜日

文は人なり、とは、どういう意味か

引越の準備のために、荷物の整理をしています。なるべく形式的に、燃えるゴミ、燃えないゴミ、まだ捨てられないもの、と分けるようにしています。ところが、中に、もう箱を見ただけで、「あ、危険だ」と思わせるものがあります。開けたら、ただでは済まないなというような。思い入れの詰まったような荷物です。今日の整理中にも一つありました。

中には就職したころの書き物や写真などが入っていました。新入職員研修の感想文の下書きが入っていました。つい先日、研修の対応で自分らの研究紹介をしましたが、彼らはどう感じたんでしょうね。昔の自分の文章は、ちょっとエッセイ臭いのが恥ずかしいですね。気取った文章です。でも、それを透かして、真面目な正直そうな横顔が見えるようにも思いました。当時は、自分の書いている感想文がどう読まれるか、ちょっと不安な気持ちで書いていたのを憶えています。しかし文章ってのは、自分が考えているよりも、多くのことを読む人に与えているんですね。

飛行船通信MLに書いたり、はてなに載せたりした文章も、いろんな人に、いろんな形で伝わっていて、実は、たぶん隠しようもなく私が表現されてしまっているのでしょう。私はそれを気にしませんし、逆に、そうであってほしい、と思います。

2008年4月25日金曜日

ユートピアとネットコミュニティ

ずいぶん前、友人のI氏らとユートピア論についてネット上で話をしていました。その時に彼が、これまでやってきた活動(フェース2フェースの集団活動と、ネットコミュニティの両方)に対して、自分はユートピア的な発想が強かったように感じて反省する、というような発言をしたのを記憶しています。

楽園を作りたい、という思いは多くのコミュニティ主催者に共通のことだろうと思います。居心地の悪いところを作りたいと思う人はいないはずです。だから一種のユートピア思想と近くなる。そこまでは、ある意味当然なんですが、私が気になったのは、それを彼が「反省すべきこと」と捉えた点です。

コミュニティ、ってのは人間に必須の要素だろうと思います。社会的動物と言った人もいます。だから、理想通りには行かないことの方が多い。それでも理想に向かおうとするか、現状を受け入れて理想は棚上げするなり、修正するなりするか。どっちにも利点と欠点がありますね。

今の飛行船通信はどちらに向かうのがいいのか。答えなんて無いんでしょうね。

2008年4月24日木曜日

コモングラウンド理論から見たメーリングリストの難点

堤です。
コミュニケーション理論の一つに「コモングラウンド理論」というのがあります。

コモングラウンド理論では、「コミュニケーション = グラウンディングさせる活動」と捉えます。グラウンディングというのは、共通の理解(コモングラウンド)に到達するために、齟齬を解消するといった意味です。素朴な例としては、相手が使った単語の意味が曖昧でよく分からないときに、聞きなおす、などがあります。

私たちは、自分の立場や、会話のシチュエーション、相手の外見などから、対話の相手と、会話を始める前に多くのコモングラウンドを共有しています。

例えば、空港で、大きな荷物を抱えた人が、制服を着た人に向かって、「ボストン!」と言えば、制服を着た人は、パッとある通路を指差したりします。蕎麦屋に行って、「もり」と言えば、もりそばが出てきます。アメリカのドラッグストアなんかだと、不機嫌そうな店員が、レジ打ちをした後「4, 50」なんてそっけなく言いますが、これは4m50cmでも、4時50分でもなく、当然4ドル50セントという意味です。

これらの例は、全く齟齬がない場合ですが、日常生活や仕事では、多かれ少なかれズレがあって、その解消に手間と時間を使います。

例えば、私がオーストラリアに行った時、シドニーの売店で、コーヒーを頼んだら、「White or Black?」と聞かれました。ホワイトコーヒーって何だろうと思い「White?」と聞いたら、単にミルクが入っているか否かということでした。

そこで出てくるのが、最小協調努力(Least Collaborative Effort)という仮説です。コモングラウンド理論では、人間はグラウンディングに必要と考えられる努力を、最小化しようとすると考えられています。なるべく少ない手間でコモングラウンドに至ろうとする、というわけです。

質問の仕方や、言葉の選び方、間の取り方、はては、コミュニケーション手段の使い分けまで、人間は努力を最小化しようと、努力:-)します。

実は、メーリングリストで使っている電子メールという手段は、かなり大きな労力を必要とする手段です。電子メールには、同期コスト(タイミングを合わせる必要性)や遅延コスト(配達が遅れた場合のデメリット)が少ない代わりに、色々な難点があります。

つまり、もらったメールにコメントしようかな、と思っても、頭を整理して(整理コスト)、文章を書いて(作成コスト)、送付すると、修正がきかないし(修正コスト)、今までROMだったのにメールを出すのは敷居が高いし(話者交代コスト)、失敗したらメンバ全員に知れ渡ってしまう(失敗コスト)、とコストだらけです。

じゃあメールを書くのは止めておこう、となるのは人間にとって自然な流れです。

飛行船通信社の活動を活発化するには、これらのコストをどう下げてゆくかが一つの鍵になると思います。

2008年4月23日水曜日

文字化けメールとUTF-8

職場ではThunderbirdというメーラーを使っています。フリーのメーラーの中では最も完成度の高いソフトの一つなので、使っている人は多いと思います。ところが、最近文字化けメールを時々受け取るようになり、今朝とうとう自分でも、iPod経由で文字化けメールを送ってしまいました。理由は、漢字コードです。

ずっと昔インターネットができるころ、漢字コードが原因の文字化けメールをけっこう受け取りました。インターネット上での(当時はJUNET)、日本語漢字コードはJISが標準でした(今のISO-2022-JP)。それに対して、パソコンの漢字コードはShift-JIS、UNIXワークステーションの漢字コードはEUCと、みんなばらばらだったからです。

メールを送るときはJISに変換して送るのがルール、という状況でしたので、OutlookなどからのメールがShift-JISのままだったりして、迷惑がられました。その後、環境によらずJISで送受信するという機能がデフォルトになっていって、やがて文字化けメールは減りました。

ところが、最近再び文字化けメールが届くようになりました。これは、漢字コードに再び変化が訪れていることが原因です。代表的には、日本語の漢字コードとしてUTF-8が使われるようになってきています。Mac OS XはデフォルトがUTF-8です。またGmailでは、UTF-8の使用を推奨しています。UTF-8は、UNICODEの一種で、日本語に限らず、中国語や韓国語、アラビア語など多種の言語を表現できます。

そのため、JISに変換されておらず、UTF-8のままのメールが送信されることがでてきました。ところが日本語を扱うメーラや、メール関連サービスの多くは、まだUTF-8メールが来ることを想定していません。結果、文字化けになってしまいます。

将来的には、UTF-8メールが標準になってしまうんでしょうかね。Thunderbirdがコードを自動変換してくれるようになるのを待つしかないのかな、と思います。

2008年4月22日火曜日

Google Docs と Blogger の連携

堤です。
インターネットを介して、どこからでも自分のドキュメントが使えるという便利さから、Google Docsを活用しています。そして、この Google Docs と、最近はじめた Blogger が連携できるようです。この記事で、試して見ます。 .... お、できたぞ。

では、手順を、テストの一環として示します。

(注)ややこしいですが Bloggerと連携できるのは一般のGoogle Docsで、Google AppsのGoogle Docs は連携できません。

まず設定として、Google Docs のホームで「設定」をクリックします。すると設定項目の中に、
という項目があるので、この「設定を変更...」というので、Bloggerの情報を入力します。 実際にドキュメントを公開するには、文書編集画面の右上の、
共有ボタンで、
「ウェブページとして公開」を選び、
下のブログ投稿機能の、「投稿を公開」を選択すればOKです。 この文書は、既に投稿済みなので、「投稿を再公開」になってます。

ただ、「タイトルが入らない」とか「改行が変になる」などの不具合は残っているようです。

2008年4月21日月曜日

「サイト」メニューの在りか

堤です。Google Appsには「サイト」というサービスがあります。
これは簡易な掲示板型Webページを作ることができるサービスです。
(例えばこういうサイトが作れます。)

ところが、このサービスの入り口が、とてもわかりづらいので、
以下に紹介します。

まず、スタートページ (http://start.airshipnewsjapan.org/) など
からGoogle Docsを選びます。

すると、画面の左上に、以下のように「サイト」というメニューが現れます。






この「サイト」というリンクをクリックしてください。
すると、以下のような画面が現れます。












新しくサイトを作る場合は「Create new site」ボタンを、既存のサイトを見る場合は「Browse sites within airhipnewsjapan.org >>」というリンクをクリックします。

たぶん、まだ日本語のページができていないので、わざと分かりづらくしてあるのだろうと思います。

2008年4月20日日曜日

このブログに何を書くのか

堤です。このブログはテスト用に開設したのだけれど、無意味なことを書くのも変なので、何を書くかちょっと考えてみようと思います。

もちろん、飛行船通信MLや飛行船通信.orgについて考えたこと、作業したことを書くのが中心です。ファンタジー・童話・絵本など、中心となる話題について書くこともありでしょう。

日記では無いので、飛行船通信に関係無い、私の生活や仕事について書くのは適切ではないだろうと思います。でも、あんまり厳密に分けることもできないかな。いちおうの基準として、そうしようと思います。というわけで、このブログには以下を書いてゆこうと思います。

(1) 飛行船通信MLの運営や、飛行船通信.orgの活動について
(2) 飛行船通信MLの記事に関連する本などについて

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AirshipNewsJapanのトップページに、このブログの更新履歴が自動的に表示されるようにした。サイト自体はなかなか更新しないけれど、ブログは簡単に更新できるから、これは良いアイデアではないかな、と自画自賛。

2008年4月19日土曜日

メール、Web、ブログなどのつながり方

コミュニティの活性化のために、掲示板とか、メーリングリスト以外のツールを使うこと自体は賛成なんですが、問題が一つあります。それは、複数のツールの間のつながり方です。

例えば、メーリングリストに投稿された記事に対して、それに簡単なコメントを付けたいと誰かが思ったとします。メーリングリストに返信するのは気が重いし、私信で返すのも個人的過ぎて気が引ける、と思うと、まぁいいか、となってしまいます。

コメントを付けるのは、例えばブログなんかの方が便利です。ちょっとしたコメントが簡単に付けられます。じゃあ、メーリングリストに投稿した記事をみんなブログに掲載するのか、というとそれも面倒です。また、主催者以外の人が書いたメールを勝手にブログに掲載するのも問題があります。

話を進めるために、ブログ掲載ができた、と仮定してみましょう。それにコメントがついたとします。

ここで、また問題です。このコメントはブログを見に来た人にしかわかりません。逆にだからこそコメントを付ける敷居が低いのですが。つまり、メーリングリストの他のメンバには伝わりません。ただの言いっぱなしコメントになってしまう、ということです。

実際、活発なブログに付けられたコメント群を見ていると、言いっぱなしが多く、コメントを付けた人同士のコミュニケーションがほとんど無いことに気付きます。コミュニケーションがあったとしても、ブログ作成者と、コメントを付けた人の1対1の応答になっています。

つまり閉じてしまっているということです。

この例に限らず、複数のコミュニケーションチャネルを使う、ということは、それらの間の連携が難しくなる、ということを意味します。

そして連携が難しいと、知らず知らず敷居がその間にできてしまって、コミュニティを分断してしまいかねません。例えば登録制のサイトを作って、MLとは別に運営しようとすると、MLの普通のメンバと、登録サイトのメンバ、という二重構造を作ってしまう。

飛行船通信社の社屋改装

堤です。
飛行船通信(2000年創設)というメーリングリスト(ML)での活動の幅を広げるために、いろいろな取り組みを開始しています。まぁ、社屋の改築みたいなもんですかね。

メールでなく、ブログもいいかもしれない、という意見もあったので、まずはBloggerを試しています。(はてなをずっと使っていたんだけどね。MLメンバには、あまり知られていなかったのだろうな。)それに、しっかりしたレビューには、コメントってしづらいと思うんだよね。同じレベルまで自分を持ってゆかないとコメントできないような。

ブログとMLとは大分違うね。たしかに執筆する側にとって投稿の敷居がないのは楽だ。書いた後でいくらでも編集できる。

また、短いコメントが付けられるのもいい。
とりあえず、誰でも(匿名でも)コメントを付けられるようにした。コメントスパムが多くなるようだったらアカウント制限を加えよう。

気軽なコメントが欲しいなら、気軽なブログにしないとね。