2011年7月11日月曜日

飛行船通信を休止して1年

飛行船通信というメーリングリストを、昨年4月に休止して1年以上がたった。2000年の2月に開始して、ちょうど10年、1941本の投稿があった。休止のしばらく前から、投稿者が限られて、なかなか難しい状況になったので、一度ダメもとでテコ入れをしたが、さすがに私が忙しくなりすぎて、運営できなくなり休止となった。

すでにネットでは、twitterであるとか、facebookであるとか、ソーシャルと呼ばれるステップに入っていて、メーリングリストは、多くの人のネット生活時間に割り込む余地がなくなっているように思う。面白げな情報はRSSリーダーで続々と入ってきて、それを流し読みするだけで時間がなくなる。

あっさりと飛行船通信もソーシャルな世界に移行すれば良かったのだろうか?それはわからない。また自分の時間がもう少し取れるようになったら立ち上げてみてもいいかもしれない。

実を言うと、メーリングリストというメディアが、飛行船通信のスタイル合っていたようにも思う。適度な距離感、手紙のやり取りに似た間のとり方。もしかすると、あえてオールドメディアに回帰して、会誌のような形にした方がいいのかもしれない。投稿を募って。どこで募ろうか。

職場でWIKIを使っていて、熱心に書きこんでくれるメンバが増えて、なかなか面白い状況になっている。ただ、それも日頃、面と向かって顔をあわせているから上手くいっているようにも思う。遠隔地に離れた忙しい者同士では難しい。

私が勝手に次の姿だと思っているのは、位置情報アプリ、ロケーションアウェアである。通信員は、日本各地、世界各地にいて、本屋、美術館、映画館、カフェ、公園、などいろんな場所で、出会った本や人、もの、作品の話題を、通信文として送り合う。場所の離れた通信員同士が、雰囲気を空気を遠隔で共有する。そうやって共有した情報をキーとしてサイトが構築され、そこに少し長いエッセイや、レビュー、もしかすると短編小説などが紛れ込んでいる、そんな感じ。自然におしゃれな雑誌が出来上がっていくような、そういうのって難しいかな。

iPadでFlipboadを使っていると、案外難しくないんじゃないか、と思えてくる。雑誌に書きこんで、自分も参加するような。みんなでスクラップブックを作るような。