2009年1月27日火曜日

GTD, LifeHacksと七つの習慣

GTD (Get Things Done) や LifeHacks は,作業効率を上げたり,作業の快適性を上げる工夫の集まりだ。それ自体の価値を否定するわけではないが,『七つの習慣』を再読しながら,GTDは典型的な個性主義的解決法だな,と思った。すでに目標を見出し,正しい道へ進んでいる人であれば,これらの解決法は知識として十分役立つだろう。しかし,まだ正しい道を見出せていない人,見えない束縛に縛られて自由に考えることができずにいる人には,あまり役立たない。かえって焦らせて,挫折感を味あわせるだけではないかと思う。

もちろん,『七つの習慣』に書かれているような基本原則を習慣とするには,時にかなりつらいことがある。そのための,対症療法としてはあって良いと思う。風邪を引いたときに,風邪薬を飲むようなものだ。風邪を治すには,暖かくて十分な休養と,栄養のある食事,が原則だ。七つの習慣に書かれているのは,こういう原則である。

ネットに以下の記事「成功は GTD と7つの習慣の出会うところにある? 」があった。そこに『七つの習慣』のコヴィー氏自身のGTDに対するコメントがあった。
I have read these books and have enjoyed them and believe they contain elements of wisdom and practical suggestions. But for me and my world they are too simplistic and superficial.

simplistic 単純化した
superficial 表層的な

ま,そうだろうな。上手く行かない時は,もっと複雑な原因が潜んでいるものだ。

同じサイトに「7つの習慣、GTD に次ぐ第三の潮流、4HWW」という記事もあった。共感したのは,少数の大事なことに集中し,当たり前の大事でないことは減らす,という原則だ。当たり前だよね。でもそれがなかなかできない。この著者は,そのためのTIPSを色々開示している。

例えば,朝メーラーを開かない。
例えば,ネットに繋がった端末で仕事をしない。
例えば,メーラーは起動したままの状態にしない。

など,なるほどと思えるものばかりだ。
それで言うと,Google リーダーを開いたままにしない,というのも大事だね。これは時間食いだ。

ところで『七つの習慣』は,先日書いた家事の話にも通じるね。個人的な目標として家事を設定するのではなく,相互依存のパラダイムで捉えるべきだ。

2009年1月25日日曜日

映画『ディナーラッシュ』


ニューヨークにあるイタリア料理店の一夜を描く群像劇だ。もっと派手な映画かと思ったが、映像は全体にしぶく丁寧に作られていた。そしてとってもスピーディーだ。いい映画だね。

繁盛しているニューヨークのレストラン、それも最高客数を更新する、ある夜の出来事を描いている。厨房の戦場のような忙しさ、そこに訳ありの客と店員たち、そして料理、料理、料理だ。

少し文句を言えば、多少作り物めいているのが残念だ。が、グランドホテル形式というのは、そもそも人工的なシチュエーションに観客を飛び込ませるもので、作り物めくのは仕方ない、と思う。

以前、マンハッタンを訪れた際に、一人でちょっと高級そうなイタリア料理屋に入った。でかいチキンサラダと、白ワインをもらった。えらく旨かったのを憶えている。お洒落な店だったが、あの裏もあんな感じなのだろうか。すごいな。

この映画の底辺に流れる、イタリア人の家族主義というか、いわゆる演歌気質には共感する所があるな。たくさんの個性的な人物が出て来て、どいつも印象的だが、私はバーテンダーのジェイミー・ハリスがいいな。

2009年1月21日水曜日

包丁を研いで世界に触れる


包丁を研ぐのは面白いと思う。結果が切れ味として端的に現れる。

包丁は時々研ぐ。だから、以前研いだ時のことは忘れていて、日常生活の気持ちのまま、パソコン操作や、洗い片付けと同じような感じで、包丁と砥石に向かってしまいがちだが、それだとなかなか上手く研げない。

物理的には単に刃が鋭角になっていれば良いのだが、その断面が作れない。そもそも作ろうなどと思って作れるほどの腕は無く、機械でも無いので、下手に考えてやっても鈍らな切れ味にしかならない。

砥石を水に浸け、十分に水を吸うまで待ってから、ぐらつかないように砥石を固定し、包丁を手で支えて研ぐ。気持ちを、包丁の刃先の、いま研がれつつある金属の断面と、砥石の擦れ合いつつある接触面に集中する。押して引く。押して引く。

他のことを考えながらやらない方がいい。指先に伝わってくる傾きと、すり減りつつある金属のざらつきの感覚を感じ取ろうとつとめる。最初はとても単純な関係、手と包丁と砥石、などという抽象的な関係しか見えていないが、徐々に手指から包丁の金属のモーメント、金属のねばりなどが、解像度を増して把握できるようになる。さらに先端へ。

時々、試し切りで野菜くずをきったりする。親指の腹で触っても感じないようななまくらな刃では、押し切るような感じだ。それがやがて研いでいる内に、ある時から、刃先のかなり先端まで、どうなっているか分かるようになる。研がれている刃先にまで、自分自身が拡大したような感覚だ。肉眼で見えるわけではないが、まるで拡大鏡で目一杯拡大してスローモーションで見ているような、高密度な時空間解像感が得られる。すると研ぎ上がる。

野菜くずが薄紙のように切れるようになる。親指の腹で刃に触れるとゾクリとするような。

これが「世界に触れる」という感じ、私にとってのリアルの好例である。

2009年1月20日火曜日

スチューデントジャズフェスティバル2009



娘がトランペットを吹いているビッグバンドが出場するので、千駄ヶ谷の日本青年館に行った。

スチューデントジャズフェスティバル2009は、関東甲信越(新潟、長野、山梨、神奈川、埼玉、東京など)から43校が集まる大きなフェスティバルだ。16日と17日の二日間に渡って朝から夕方まで、小学校から高校生までたくさんの子供達が集う。こんなに学生ビッグバンドがあるとは驚きだ。先日、神戸でジャズをやっている人と話をしたが、関西ではジャズをやっている高校などほとんど無いと言っていた。1チームが2曲から3曲しか演奏しないのだが出場校が多いため、延々とビッグバンドジャズが演奏される。上手下手も色々、聴衆も出たり入ったりで、たしかにお祭りだね。曲がかぶることも多く、正直いうと若干食傷気味でもある。

娘の高校はほとんど最後の出番なので午後からゆっくり出かけた。千駄ヶ谷は、いま卓球愛ちゃんが頑張っている国立競技場が目の前で、その横を10分ほど歩くと、日本青年館という立派なホールがある。娘のバンドは2年生が受験のため抜けて1年生だけ、ちょっと心配だったが、いやいや十分良い演奏だった。娘もトランペットソロを頑張っていて、親バカ(もしくはバカ親)としては嬉しい限り。

子供達の演奏が終わった後、17日は招待公演として、早稲田大学 High Society Orchestra がアンコール含め5曲を披露してくれた。これは流石に良かったね。気持ちの良い演奏だった。

2009年1月18日日曜日

家事という孤独な作業

ここ数日、妻が風邪で寝ているので料理など家事を多少やっている。合間に、最近ネットで喧しい「家事と仕事の分担」に関する以下の記事を読みながら、思ったことがある。

男女平等を家庭に持ちこむのはやめにしないか
家事と「グーグルの検索」が似てる件
共働き夫婦が支え合うべきこと

自分の仕事は、ある研究機関の研究者で、会議、申請書・論文等の文書作業、調査、報告・連絡・相談、実験準備、実験、プログラミング、などが主な内容である。これと家事、例えば料理の準備、料理、後片付け、洗濯、洗濯物を干して取り込み、しまう、掃除、片付けなどを比較する。

すると私にとって、面倒はどっちも同じで、楽しみも同じようにどちらにもある。ただ決定的な違いは、仕事をやっている間、まわりの同僚も仕事をしていて、仕事の多くは協力し合ってやっているという点だ。

家事、特に現代の「核家族」での家事は、極めて孤独な作業である。家事をしている間、自分以外の家族は働かずテレビを見ていたり、遊んでいたりするし、協力作業は多くなく、職場でのように協力作業が前提、という状況にはない。

これは、かつて受験勉強をした時に思ったのと似ている。私を含め、多くの学生は、周囲の学生が勉強していると、自分も勉強するのがそう辛くないのだが、まわりが遊びほうけていると、その中で勉強するのは恐ろしく辛い。

核家族は、高度経済成長を支えるために社会的に作り出された、新しいモデルだ。家族を、企業を支えるモジュラーな部品とする、ずいぶんと人工的な仕組みである。かつて、その人工的なシステムを支えていた、企業内福祉や経済支援は、近年あっさりと消え去ってしまい、核家族という特殊な形態がもたらす問題が、ただ残されている。

家事を、これほどまでに孤独な作業としてしまったのも同じ根に基づく。あまり甘く見ない方がいい。孤独は人を食いつぶす。

ワークライフバランスという新しいモデルから得られる一つの解決法は、主婦/主夫でない人は、仕事の量を減らして、家事に振り向け、具体的に家事のワークシェアはできなくとも、少なくとも共同作業にするよう努力することだ。例えば、作業の邪魔になっているものを片付ける。洗い終わった皿を一部でも良いので食器棚にしまう。そういった小さな協力が、彼女/彼の目に触れた時に与える、孤独を和らげる効果は大きい。

2009年1月17日土曜日

映画 『クラッシュ』



監督: ポール・ハギス
出演: サンドラ・ブロック, ドン・チードル, マット・ディロン, ブレンダン・フレイザー, テレンス・ハワード
2005年アメリカ

昨晩見た。正直、感動した。

ロサンゼルスを舞台にした群像ドラマだ。人種差別を扱っている。高速道路で発生した衝突事故から始まって、人々の行為やちょっとした発言、そして心理を媒介に、ビリヤードのように連鎖反応して、色々な人の人生に影響を与える。

シナリオが凄い。また祈るような音楽が効果を上げている。せつない映画だ。多数のストーリーが重なり合った話になっている。特に人種差別主義者の若い警官と、黒人演出家の妻の話はひりひりした。鍵工事屋の小さい娘の話も、子を持つ親として頭が白くなるような気がした。

これはアメリカの話だが、なんだか最近の殺伐とした事件を聞き及ぶに、日本も追いかけているように思えてならない。こんな奇跡を信じるしか解決の道が無いのだとしたら、辛すぎる。もっと人間は賢いと信じたい。

2009年1月16日金曜日

新年会でラガブーリン



今週火曜日は新年会で神田に行った。神田駅前は呼び込みの男女が多数いて昔の宿場町の様子だ。かつて江戸時代,宿場町では,腕っ節の強い仲居さんが,気の弱そうな旅人を,ふん捕まえて無理やり宿泊させていたと聞く。現代は手をかけると,警察が呼ばれるので,そこまでしないが,雰囲気は似たようなものだ。

新年会の会場は,お好み焼き屋で,たこ焼きも焼ける店だった。神田 お好み焼き でくのぼう

行って見ると,焼肉も揃っていて,なかなか良い。お洒落な店ではなく,いかにも神田駅前のお好み焼き屋という風情もまた良し。久しぶりに顔を合わせる数人で酒を飲みながら,たこ焼きをつつくのも悪くなかった。なにより美味しい。

その後で,もう少し飲みたいというので,付近の神田モルタンに入った。幹事の男性の勘で入ったのだが,これがなかなか,シングルモルトがこれだけあると凄い,値段も高くない良い店だった。

そこで飲んだのが,アイラウィスキーのラガブーリン 16年だ。消毒液,もしくは正露丸のような目の覚める臭いの,とても個性的なウィスキーで旨かった。先日,ケーブルテレビでアイラ島の醸造所のドキュメンタリーをやっていたのだが,小さな島に多数の醸造所があって,それぞれ個性的なウィスキーを作っている。

樽生の地ビールが何種類もあるようだし,神田付近で飲み会の際にはお勧めします。

2009年1月8日木曜日

ラジオチューナーを買った

引越し前はJ-WAVEをよく聞いていたのですが、チューナーが壊れてしまい、さらに引っ越した部屋でアンテナジャックに娘のラジオをつないだところ、81.3MHzでJ-WAVEが入らず、アンテナを自作したという話は、このブログで書きましたね。

ところが、ある偶然からネットで調べ物をしていて、実はケーブルテレビでは周波数が変えてあることを知りました。早速家で娘のラジオでチューニングしてみると、なんと全然違う周波数でクリアにラジオが聞けました。何てこった。自作したアンテナは全くの無駄だったということです。普通には入らない色んな放送局も入るし、自分でアンテナ立てるよりずっといい。

というわけで早速、通販でパイオニアのFMチューナーを発注しました。

ラジオって結構好きなんですよね。なにより作業を邪魔しない。インターネットラジオも良いけどね。そういえば子供の頃、FM送信機でミニFM放送局の真似事をして遊んでました。「さぁ次の曲行ってみよう」とか、DJの真似ごとしてました。単に自宅のラジオに入るだけなんですけどね。音しか無いってのが想像力を掻立てていいんです。結局ブログとかPodcastって同じような愉しみかも知れません。飛行船通信も同じかも。

2009年1月7日水曜日

本を読むのに最適なカフェ

ネットで,「読書カフェセレクション」なるサイトを見つけた。これはブックジャパンという書評サイトの一部だ(この書評サイトもなかなか)。

面白いサイトだと思うが,まだカフェは,恵比寿と銀座の数店が取り上げられているだけだ。

さて本を集中して読むのには,自分の家が一番だとは思うのだが,カフェで読むのもなかなか良い。適当にざわめいていて,周りに関係ない人がいて,自分の自由にはならないのが逆に,本に集中できる。自宅だと色々ほかに誘惑が多く,家事など雑事ももちろんできるので,読書に集中できないところがある。もちろん最近のカフェは椅子が上等で,全体に明るいのも読書に適していると思う。昔の喫茶店は暗かった。椅子もそんなに座り心地よくなかった。神保町に昔ながらの喫茶店があって,その一つに入って,あまりに暗いので読み物ができないことに,不満を持ったことがある。

また読書に集中するには,本を読んでも良い雰囲気がないと辛い。待つ客が多いような人気店では,注文もせず長居するのは,かなり憚られる。空き席を待っている客がいるのに,堂々と席を占有して読書する度胸は私にはない。かといって,あまりにがらがらな店も,店主や店員の存在感が強くなりすぎて辛い。難しいものだ。そういう意味では,チェーン店が楽で良い。タリーズはなかなか良いと思う。スタバは人が多すぎる。ドトールは落ち着きがない。

個人的にはファンタジーやSF小説で,壁一面が天井まで埋め尽くされたブックカフェ,というのに憧れる。

2009年1月5日月曜日

カフェのフードメニューにあると嬉しいもの

今日から仕事だが、職場へは午後から行った。午前中は眼科の定期検診のため代々木へ行ったからだ。病院では、眼圧を計って、3分診療。このために午前半休は、ちともったいないか。まぁタリーズでのんびり過ごせたから良いのだが。喫茶店で時間を使うのは好きだ。本を読んだり、書き物をしたり。だから、いずれカフェを開きたいと思っている。

どういうカフェがいいか夢想することがある。

やはり自分が居心地の良いカフェが良いので、そうすると食事は大事だと思う。フードメニューがしっかりしたカフェが好きだ。下北沢のマルサンカフェは妻もお気に入りの定食カフェで、食べ物がとても美味しい。千歳烏山のカフェRASHIKUは、しゃれたイタリアンを出してくれる。グラスワインがうまい。喜多見のカフェPushPullの昼定食はシンプルな美味しさ、体に良さそうで、嬉しい。だけど、食事を出すには料理ができないといけなくて、それはそれで面倒ではある。そもそも他所様(よそさま)に出せるような料理なんて、いつになったら出せるのやら。

でも夢は広がる。

おいしいサンドイッチのある店がいいと思う。最近、食べたいと思っているのがパストラミビーフサンドだ。ぜひ私のカフェのメニューにもパストラミビーフサンドを加えたい。パストラミというのはイタリアのハムで、塩漬けの牛肉を薫製したものに、たっぷりの黒こしょうがまぶされたものだ。日本のカフェでもパストラミサンドはあるが、せいぜい数枚入っているだけの、上品な食べ物になっている。私が食べたいのはニューヨークで食った、あれだ。パンの間に、パストラミの薄切りが2cm以上の厚さで挟まれている。パンを食べているのか肉を食っているのかわからないような、あれをビールと一緒に食べるのが最高だ。

後は、ホットドッグもいいね。それもドイツソーセージのホットドッグ。ベルリンの屋台で食べたあれがいい。ドイツの食べ物は全体に印象が薄いが、ソーセージとビールは抜群にうまかった。近所にドイツソーセージを作る店があるらしいので、今度行ってみようと思っている。シュクルートも添えてガッツリと食べたいものだ。

あれ。だんだんとカフェというよりも、ビアホールに近くなって来たな。

2009年1月4日日曜日

東京都立中央図書館

しばらく休館していた東京都立中央図書館が、今日からリニューアルオープンとのことで、家族で広尾に出かけた。

広尾で降りるのは先輩の結婚披露宴のため、レストランひらまつに行った時以来だ。大使館などがある街で、外人さんが多い。広尾駅から、カフェの並ぶ通りを少し歩くと、すぐ有栖川宮記念公園に出る。公園内はけっこう高低差があり、木がうっそうと茂っていて、六本木ヒルズが見えなければ、都心のど真ん中だというのを忘れそうな場所だ。その公園の中、広尾から反対側に、図書館がある。

白いビルディングに入ると、入り口でICカードを渡される。また、荷物はコインロッカー(100円、後で戻ってくる)にしまうように、と言われる。ここではA4サイズ以上の大きさの鞄は持ち込めない。またヘッドホンなども持ち込めない。

荷物をしまって、ゲートをくぐると、一階は、受付カウンターと、アクセスの多い資料があるホールである。この図書館は140万冊の蔵書、40万冊弱の開架図書があるが、館外への持ち出しはできない。すべて中で閲覧する。国会図書館みたいなシステムだ。そのため、検索端末がたくさんあって、書庫から本を出してもらったり、また一部をコピーする必要があり、それらはすべて一階に並んでいる受付カウンターに依頼する。

各階には大きな液晶ディスプレイがあり、ICカードの番号が表示されている。自分の番号が表示されれば、本が準備できた、とか、コピーが完了したという意味である。今日はオープン日ということもあって、受付にはどれも長蛇の列ができていた。

2階は自然科学系の開架図書、3階は人文科学系の開架図書である。延々と本棚が並んでいる様は圧巻だ。娘が言う通り、あんまり本が多過ぎて、どれから読んだらいいのやら、という感じでもある。ちなみに小説の類は、あまりない。検索してみると、多摩や日比谷の方に小説は、たくさんあるようだ。

4階には閲覧室と、展示室があってイベントをやっている。今日は、リニューアルオープンとして、マルコポーロの東方見聞録の貴重な写しなどが展示してあった。サパングの章が開いてあったが、マルコ嘘つきだ。

また、展示室では古い和書の修復作業を実演してくれていた。面白かった。虫食いになった江戸時代の和書を、一つ一つ和紙で穴を塞いだり、裏打ちをしたり、綴じ直したり、繊細な作業をおじさんが、講釈付きで説明してくれた。おじさんの職人気質がかいま見れて好感を持った。好きでなければできない仕事だなぁ。

入館したのが4時近くで、ちょっといたら、外が真っ暗になったので5時には退館した。平日は夜9時まで開いているらしい。

あの資料の山は、本好きならぜひ一度行くべきだ。できれば朝から一日がかりでゆったりと本に浸るのが良い。

pixivを支える人々

昨日のブログで取り上げたpixivですが、以下の記事によると舞台裏はかなり大変のようですね。

急成長「pixiv」の1年を追う
pixiv開発者ブログ「pixivの一年をカンタンにまとめてみました。」

この熱意。好きでなければやってられないな。昨年立ち上げて、会員数50万人、サーバー100台、一日あたり閲覧数1700万ページかぁ、すごい。「1日に8000~1万枚」の投稿があるらしい。また有料の会員も計画しているとのことだ。主催者も含めて、支えている人々は、所謂アニメおたくなのだが、そのパワー、広がりは新しい時代を感じさせる。みんな落書きが大好きなんだ。

ニコニコ動画がでてきた時も驚いたが、ほんの数人でこれだけのコミュニティを短期間で作れる時代ってのは、今まで無かったな。そのかわり、連帯感は相当に薄い。「連帯」なんて言葉、意味すらわからないかもしれないね。

2009年1月3日土曜日

pixivがなかなか面白い

娘から教えてもらって、お絵描き投稿サイトのpixivに登録してみました。

私はまだ見てるだけですが、なかなか達者な雰囲気のあるイラストも多数投稿されていて見応えがあります。なにより凄いのは、その裾野の広さ。数秒に1枚づつ新しいイラストがアップロードされています。膨大な数の人、多くは子供達だと思いますが、一層懸命キャラクターの絵を描いて、投稿しています。私が子供のころにこれがあったら、夢中になっていたろうなぁ、と思います。

システムもかなり良くできています。本格的なギャラリーサイトとしても機能しており、SNS(ソーシャルネットワークサービス)の良い所も取り入れてあり、かゆい所に手が届くシステムです。しかしこの膨大な量の投稿をちゃんと捌いて、多量のリンクを管理して、このスピード。凄いシステムプログラマーがいるのでしょうね。これで大した広告も無いのに無料とは。

私はmixiなどSNSは、どうも好きになれなくてアカウントだけあって、ほとんど活動していません。その理由の一つは、なんとも内向きな非生産的な活動に感じてしまうからですが、このpixivは、基本は同じなのに、開かれている感じがしますね。プロもしくは、趣味でも画業の高みを目指す方向性が、各自にあるからでしょうか。向上心って大きいかもしれない。

2009年1月1日木曜日

あけましておめでとうございます

2009年となりました。初詣は近所の国領神社に行きました。おみくじを引いた所、娘と妻は「大吉」、私は「小吉」でした。あまり見栄を張るなとか、無理をしないように、とか、辛抱していれば幸運がやってくるとか、うみゅぅ。身にしみますな。東京はここしばらくよい天気で、気温もそんなに低くないので過ごしやすいです。

さて、今年の飛行船通信社の抱負でも書きますか。

そうですね。まずはオフ会は少なくとも一回やりたいですね。集まれる人数は少なくても良いので。

それから、何か作る活動を一つ、やりたいです。何を作るかは、後から考えたいと思います。何がいいかな。

まぁ、ただ、基本は定期的に面白い本などの話題を提供できれば、それから、皆さんからも通信をもらえれば、それで十分とも思います。今年もよろしくお願いします。


そうそう。このブログに「リアクション」という欄を、各投稿の下に付けました。読んだ方は「読んだよ」に、ぜひチェックして下さい。