2009年11月29日日曜日

MacJournal、Googleドキュメント、そしてEvernote

仕事の文書、日記、日誌、その他、さまざまなメモを書くのに3つのプラットフォームを使っている。一つはMacJournal、Macで動く日誌ソフトだ。それからGoogleドキュメント、説明の必要はないね。最後にEvernote、ネット共有できるクリッピングソフトだ。

どれも出来が良く、従来の文書作成環境からすれば、天国のようだが、それぞれに得手不得手があって、私の中に、どれを使うか少し迷いがある。


1. MacJournal (文章作成に集中できる最適な環境)

まずMacJournalだが、集中して文章を書くのに適したソフトウェアだ。独立したアプリケーションなので、もちろんネットに繋がっていなくても使える。過去の日誌がリスト、およびカレンダー形式で常時リストでき、ワンクリックで閲覧できる。Mac OS Xの検索エンジンSpotlightとの相性が良く、過去の情報を一瞬で検索できる。シリアル番号の検索などで何度もお世話になった。

MacJournalには全画面モードという、テキスト入力画面だけが、画面いっぱいになるモードもあり、メニューや他のアプリケーションが一切見えないため、本当に文章に集中できる。

最近特に思うのが、この集中できる環境の重要さだ。「減らす技術」でも書かれていたように、ネット接続は仕事の邪魔である。メールやWebは集中力を阻害する。それに対し、MacJournalで書いていると、静かな気分になれる。自分の中から出てくる声に集中できる。

またMacJournalには、ブログへのアップ機能もあり、これもなかなかうれしい。実はこのブログもMacJournalで書いてアップしている。


2. Googleドキュメント (リアルタイムでアップデートされる理想の文書共有環境)

Googleドキュメントに関して説明の必要はないだろう。画期的なWebサービスである。もう、これの無い状態は考えられないほど依存している。

WordやExcelがなくても、それらのファイルが閲覧・編集できるというのは、相当に大きい。また、常にネット上に最新の状態で保管されているため、端末や環境を選ばない。どこでもネットに繋がる環境さえあれば、すぐに閲覧・編集できる。(ただ若干セキュリティが気になるため、仕事で作ったファイルには使いづらい)

ただし、私にとっては2つの問題がある。一つは、Webブラウザが必要という点だ。Webブラウザは従来にくらべ、かなり簡素・カスタマイズ可能になったとは言え、基本はWeb上の情報を快適に閲覧・探索するための道具であり、文章作成には不要な機能が多数ある。それらが私の集中を邪魔する。

もう一つの問題は、ネットに接続していないと使えないという点だ。もちろんオフラインモードもあるが、自由ではない。またSafariでは使えない。

ネットに接続しているというのは、常に最新の状態で共有可能になるという最大の利点と同時に、常にネットによる集中の阻害にさらされる、という欠点を併せ持っている。

ただ文字の入力・編集環境としては、かなり完成度が高いため、MacJournalなど専用のアプリケーションと比べ遜色無いとも思っている。MacでもWindowsでも同じように使えるのも良い。


3. Evernote (Webクリッピングをローカルに持つ文書共有環境)

Evernoteは、ネットにドキュメントを保存すると同時に、PC上にもコピーを持っている。ネットに接続している状態では同期され、そうでない時はローカルで処理をする。

Evernoteの最大の利点はWebクリッピングである。Tumblrと異なり、ローカルに情報があるというのが便利だ。ただし逆にローカルにあるため、複数のマシンで使っている場合は、それぞれにコピーを保管しなければならない。例えば私は、3台のMac、2台のWindowsマシンで一つのデータベースを共有しており、それぞれにコピーがある。

ネット上だけに限定されているGoogleドキュメントに比べると、「重たい」環境というのが主観的な印象である。

このEvernoteは、Webクリッピングだけでなく、文書作成環境としても利用できる。またMac版に限って言えば、アプリケーションの完成度は高く、文書をストレス無く入力・編集できる。過去のクリッピングデータの閲覧・検索も容易で、私にとって、すでに無くてはならない環境の一つだ。

ネットに繋がっていなくても使えるというのも大きい。iPhoneやiPod touchでも使えるため、とりあえずMacで入力しておいて、iPod touchでシンクロして情報をローカルに持ち持ち運ぶ、という方法を良く使う。地図や買い物メモなどを持ち運ぶのに便利である。(ただしiPod touchではローカルに持つのはキャッシュだけなので、メモアプリなどにコピーが必要)

しかしEvernoteのWindows版アプリケーションは、とても出来が悪い。Windows版では、文書作成などやりたいと全く思わないし、過去のデータの閲覧も決して自由でなく、使いづらい。私の場合、Windowsではクリッピングに集中し、閲覧や編集はMacで行うというのが日常になっている。

もしEvernote社が、成功したいと思うなら、Windows版は一から作り直して、せめてMac版と同等の使い勝手を実現すべきだ。


以上、整理する。

MacJournal
・独立したアプリ
・文章作成に集中できる
・他のマシンとの情報共有機能はない

Googleドキュメント
・常にネットで共有
・文章作成も十分実用的
・ネットに繋がっている利点と欠点(文章作成に集中できない)

Evernote
・ネットとローカルに情報を持ちシンクロ
・使い勝手は重たい印象
・Mac版は文章作成はそれなりに実用的だが、Windows版はダメダメ

2009年11月18日水曜日

皮膚は考える

友人(チミー)に教えてもらったサイエンスサイトークというPodcastを楽しんでいる。どれも、丁寧なインタビュアーの掘り下げで、一流の人物の核心に近い部分を聞けるので、わくわくさせられる。

最近聞いた中では、人間は皮膚で思考する、という話が特に刺激的だった。資生堂のライフサイエンス研究所(こんな研究所があることに、まず驚き)の傳田さんという研究者の話だ。人間は、脳を含め神経で物事を判断し、思考している、という考え方が支配的だが、それは一面的なものの見方だという。

色んな話があったが、ある実験の話が印象に残っている。キューティクルの整った髪の毛は触ると心地良いらしいが、それを実験的に試験してみたという。目には見えないミクロン単位の凹凸をガラス上に作って、それを指でなぞってもらって被験者実験をしたらしい。整っているか、乱雑かで快適さが違うとのことだ。

本も出ている。読んでみよう。
「皮膚は考える (岩波科学ライブラリー 112) (単行本(ソフトカバー))」傳田 光洋 (著)
待てよ。読んだような気もするぞ。やばい。最近記憶力が。




2009年10月11日日曜日

世界の下僕としての私

キャロットケーキを味わったり、珈琲の香りを嗅いだり、ソファの座り心地を確認したり、洗濯物の乾き具合を手で確かめたりする。

その時、私は、じぶんの体が伝える感覚を、意識的に掬いとろうと努力する。耳を澄ます。嗅ぎ分けようとする。確かめる。

そこには、指先が触れている対象と、私の指先の感覚器と、感覚器から上がって来た感覚をつかみ取ろうとする無意識の様々な処理主体と、それらに伺いを立てて、微かな手がかりを得ようとする意識、という複雑な繋がりがある。

だけど、うまく繋がっている時は、それらがみな圧縮されて、世界に意識が直接触れているように感じる。それでも多くのものは漏れ落ちている。それに対し、プロ、匠、通人と呼ばれる人たちは、そのチャンネルがとても広く、繊細で、漏れが少ない。

逆に、難しいということから、私たちは自分が日頃思っているよりは、自分のことがわかっていないことに気付く。食べ物の味がわかる、というのは、精神の健全さのバロメータだ。

家を出て、駅まで向かう途中で、ふと鍵をかけたかどうか心配になることがある。鍵をかけた記憶がない。こういう場合、まず間違いなく鍵はかかっている。私が鍵をかけた。

私たちは、自分の意識が号令をかけて、それに従って体が動いている、と思っている。しかし、それは幻想に過ぎない。号令に従っているかのように、体が振る舞ってくれているだけだ。もっと言えば、号令に従っていると意識が思い込まされているに過ぎない。

珈琲の香りを嗅いでいると思わされている。私たちの自尊心は大勢の小人さんたちに支えられて保たれている。実は、私は下僕に過ぎない。世界の下僕だ。阿Qのことを笑える人は誰もいない。

どこまでも寛大な世界に生かされていることに気付く時、そこに何(神)を見るのか、それは人それぞれだ。ただ私は何かしら有り難い感じがする。

2009年10月4日日曜日

ソファ見聞録つづき

表参道の WISE WISE にソファを見に行ったのを皮切りに、新宿の in the ROOM、二子玉川、青山ベルコモンズと、いろいろ店に行って、たくさんのソファに座ってみた。メーカーも WISE WISE, TIMES & STYLES, IDEE, TOCCO, CIBONE, HUKLA など。

なるほど。単に座る道具っていうのに、ほんと色んなものがあるんだな。

たくさん座る内に、自分がどういうソファを求めているのかが、だんだんとわかってくる。この過程が面白いね。意識的にわかるというよりは、体が欲している心地よさ、快適さというのがある。それを徐々に体が教えてくれる。

深くゆっくりと腰掛けて、背もたれに体重をかける。手をアームに載せて、くつろいでみる。その過程、腰掛けている間、姿勢を変える時に、体に色々な情報が伝わってくる。布や革の手触り、お尻に伝わる圧力の分布、背もたれの高さによる体の支え具合、それが連続して微妙な感覚の連続として伝わってくる。

妻と一緒に、散歩と喫茶を兼ねながら、うろうろしてなかなか楽しかった。そろそろ決めようかな。

2009年9月27日日曜日

ぐりとぐらのカステラ



娘が作ったホットケーキ。見事。炊飯器で作った。

「ぐりとぐら」のカステラって、こんな感じかも。

2009年9月25日金曜日

住みたい場所 住める場所

まだ、そんなに年ではないけれど、老後をどう過ごすかを考える。いや、未来のことを考えるのが好きなのか。この不況期に、今の仕事を放って、別のことを突然始める気はないけれど、一度きりの人生、ご機嫌に生きたいと思う。

よくイメージするのは、住む場所を変えるということ。ベートーベンは引越魔だったんだっけ。

田舎で生まれ育ったせいだろうと思うが、未だに東京に骨を埋める気がしない。東京は面白い、刺激的な街だ。人々の創意工夫、新規性の高さ、金の集まり具合が破格だと思う。アンテナさえ張っておけば、常に魅力的なモノに出会える。ただ私には、人の数が多すぎるし、過剰にモノがあるように感じる。騒々しく、空気が汚れている。

かといって、田舎万歳というわけではない。よく言う、田舎の狭い人間関係の面倒さ、逆に振れた時の疎外感も知らないではない。ただ、最近地方に行って、シャッター街を見ながら、一番困ったなと思うのは、日本の田舎がみな自動車社会になっているという点だ。自家用車なしでは生活必需品すら手に入らない、というのは、どっかで大きく間違ったとしか思えない。60代、70代で自動車を運転するのは当たり前だ。何故か。公共交通機関が無いからだ。あったとしても、生活の役に立たなくなっている。

コンパクトシティという考えが再来している。すでに多くの議論、批判がある。ネットを見ていて、代表的な批判と思ったリンクを以下に。
http://quolaid.blog13.fc2.com/blog-entry-814.html

このtakeo氏も、徒歩圏を中心とした生活区域を充実させる、こと自体には反対していない。コンパクトシティを名乗る計画の多くが、中心部の再活性化のため、郊外を捨てる、というのを批判しているようだ。

しかし、私は人の少ない田舎で、人々がまばらに郊外に住んでいる現状は、良くないと思っている。もちろんアルムおんじのように不便を覚悟で、離れて暮らす人はあっていい。強制移住など言語道断だ。ただ、バイパスを整備し、環状道路を作って、郊外に大型ショッピングセンターや病院を配置し、生活するのに郊外に住まざるを得なくしたのは、ほんの数十年前のことだ。

これから人が少なくなって行く。すでに多くの田舎では過疎化が進んでいる。不便無く生活したいが、自家用車をもたなくて良い、という年寄りが快適に住めるように整備の方向を変えるのに、私は賛成だ。そういう土地に住みたいと思う。

公共交通機関があっても、移動距離が長く、停留所が分散していれば、交通費・移動時間・待ち時間が長くなり、不便である。だから田舎ではみな自家用車を持ち、バスは使わない。これを回避するには、ある程度はまとまって停留所の近くに住んでもらいたい、とバス会社は思うだろう。

建築雑誌に、現代風の長屋などが紹介されていて、悪くないな、と思う。人間関係が面倒?そうかもしれないが、人間関係を忌避するというのは、高度経済成長期に植え付けられた価値観に過ぎないかもしれないよ。一戸建てを欲しがるのも、サブプライムローンのようなトリックでないと言いきれるだろうか。

色んな土地をうろうろするのも楽しいかもしれない。ただ、ある程度は長く住まないと、その場所の善し悪しはわからないと思う。住めば都とは、これまで何度も思った。

川が近くがいい。まわりは田んぼや畑かな。農業をする気はいまのところないけど。『セロ弾きのゴーシュ』のアニメ映画で出てくるゴーシュの家は、まさにボロ屋だが、なかなか快適そうだ。

とりとめなく書いてみた。




2009年9月20日日曜日

洗濯機を買った

洗濯機を新調した。火曜日に届く。

もう20年近く使っている洗濯機の調子が悪くなってきたので、洗濯機を新しく買おうと思い立って調べてみて、値段の差が激しいことを知った。

最新型の「ヒートポンプ斜めドラムインバーターエアコン洗濯乾燥機」だと、20万円以上する。というか、それって何? 名前長い。

まず、乾燥機付きか、乾燥機なしかで違う。乾燥機が内蔵されている方が高価だ。我が家は基本、外に干すので、乾燥機は補助。ただ無いと不便なので、乾燥機付きを選ぶ。

次に、斜めドラムか、縦型か。斜めドラムは、洗濯槽が斜めについている。斜めだと何がいいかというと。
(1) 乾燥機として強力
(2) 洗濯物の出し入れが便利
(3) 少ない水で洗える

特に、縦型の乾燥機付き洗濯機では、乾燥機能はおまけで、乾燥機としてしっかり使いたいなら、斜めドラムとなる。例えば、縦型の洗濯乾燥機で、しっかり乾燥するまで使うと、壁面にしわくちゃになって貼り付いてしまう。後からアイロンをかけても、しわが伸びない。

逆に縦型のメリットは以下。
(1) 洗濯が強力
(2) サイズが小さい
(3) 値段が安い
しっかり洗濯するには縦型の方が原理的に有利である。また価格の安い機種が多い。

ヒートポンプ型のメリットは、省エネ、衣類が縮みにく、乾燥が速い。逆にデメリットは、高価、大きい、となる。

エアコンってのは、洗濯機を置いている洗面所や脱衣所の空調もやる、ということらしい。

ところで、最近の洗濯機で必ずポイントとして上げられているのが、静音性だ。どこの会社も静かさを謳っている。一般に洗濯時の音はとても静かで、乾燥時は若干うるさい。一番静かだと評判が高いのは東芝。日立はモーター等の運転音自体は静かだが、機械的な機構が時々硬い音を出す。

洗濯機能や乾燥機能のあれやこれやは日進月歩なのだろう。私らには良くわからなかった。

結局、ヤマダ電機で、型落ち(昨年発売)の日立の縦型洗濯乾燥機を買った。新型の6割ぐらいの価格だった。


2009年9月13日日曜日

ソファが欲しい

家具はなるべく少なくしたいので、これまで持っていなかったが、そろそろソファが欲しいと思って調べ出した。これがまた奥が深い。まず、1シーター(一人がけ)を一つ買おうと思ったのだが、値段は1万円から50万円まで。何が違うの?

お出かけした時に、座ってみて、確かに座り心地が良いのと悪いのがあるな、とは思っていたが、本気で買おうと思ったことはないので、値段と品質を較べたりはしていなかった。こうまで値段が違うと職業柄、何が違うのか知りたくなる。

まったく同じ商品の値段をネットで較べてみたら、店によって1万円ぐらいは違いそうだ。しかし、その程度。やはり違いは品質のようだ。

もちろん本革か、合成皮革か、布かで値段が違う。無印良品などで較べると、材料費の違いが露骨にわかる。本革は扱いが面倒だが、たしかに高級感ある。多いのは合成皮革で使い勝手や掃除が便利。ただ布製にも、カバータイプで洗えるのがあり、良さそうだなと迷う。

また、クッションに何を使っているかで違う。コイルスプリング、硬質の積層ウレタン、低反発材、羽毛など。ベッドと似ている。日本で売られているソファの多くは、ウレタンだが、ウレタンもピンキリのようだ。ヘタレやすいものもあるらしいが、そんなのは店頭では見分けつかないな。

木や金属で作られているフレームの違いも値段に大きく反映している。良質の木材を丁寧に加工して、しっかり補強したフレームにした、と謳っている商品は高価だ。

良くわからないのは、デザインの善し悪しだ。もちろん自分が気に入るデザインはあるが、必ずしも価格に直結していない。家具デザイナーは大変だろうな、と思う。

でも使い勝手はデザインで大きく変わる。座面の高さ、広さ、奥行き、背もたれの高さ、角度など。身長の1/4程度の高さの座面が良いらしいが、それも使用目的によって違う。もちろん広い方が快適だが、邪魔だし、値段も高い。

難しいなぁ。

ネットで見た中で感じの良かったのを以下に列挙してみる。たまたまファブリック系ばかりになった。それでも、安い買い物じゃない。一度買ったら捨てにくいし、慎重に選ぼう。

TONY 1 (2万円)
http://item.rakuten.co.jp/receno/tony1/

無印良品 スリムアーム1シーター (3万円、カバー込み)
http://www.muji.net/store/cmdty/detail/4945247276930

SWITCH RICHIE Sofa (5万円)
http://item.rakuten.co.jp/kagu-club/10001531/

マスターウォール PANAMA (9万円)
http://www.keyplace.co.jp/products/p-31258.html

TOCCO Sofa 1P (9万円、カバー込み)
http://www.tocco.jp/sofa1p/

WISE WISE NAP 1P (18万円)
http://www.wisewise.com/product/interior/nap.shtml

2009年9月6日日曜日

『にっぽん木造駅舎の旅』

NHKの『にっぽん木造駅舎の旅』というミニ番組がいい。
http://www.nhk.or.jp/ekisya/

田舎の木造駅舎を、淡々と紹介するだけの番組だ。いろんな人が利用していて、お土産屋などが併設されている。

木造駅舎って、なんでこんなにいいんだろう。明治31年とか、大正11年とか、古い建物が多い。今見ると、瓦屋根や張り出しがお洒落で、最近のJRが作るそっけない駅舎とは違って、ずいぶん手がかかっている。現代のコンクリート作りの駅舎も、70年、80年経てば、それなりの味わいになるのだろうか。

上述のホームページでは、すでに紹介された九州、四国、中国、関西の駅舎を見ることができる。これから、徐々に北上して行くようだ。みなさんの思い出の駅もあるかもしれない。

『秒速5センチメートル』の新海誠は、古い駅舎を丁寧に描く。彼の描く鉄道まわりの風景は実に繊細で見事だと思う。『雲のむこう、約束の場所』でも古い木造駅舎が重要な背景になっていた。何故かは知らないが人間味、優しさ、ぬくもり、といったものを感じる。ノスタルジーもあるのかな。

先日、紀伊半島旅行で紀勢本線を使った。本数の少ない、とてつもなくのんびりした鉄道で、宇治山田駅、熊野市駅、新宮などが印象に残っている。旅の思い出と重なる駅舎の印象がまた味わい深い。

うーん、漂白の思いが。また旅がしたくなって来たなぁ。


2009年9月2日水曜日

セキュリティ対策ソフトにやられた日

やられた。永遠に繰り返す再起動。悪夢のようだ。

今日の夕方、開発用のマシンでWindows Update (Vista SP2) があったので、ダイアログが示すまま、「今すぐ再起動」ボタンを押してしまった。それからは、入力を受け付けないエンドレスの再起動。セーフモードにも入れない。

とりあえずハードディスクを取り出して、別のPCに接続し、バックアップ中だ。
Vistaの再インストールかな。明日は出張なので、明後日対策を考えよう。

たぶん、あの悪名高いセキュリティ対策ソフトのせいだろう。確証がないのでソフト名は伏せるが。同僚が入れた、やたら安いセキュリティ対策ソフトで、どうも以前から振る舞いが怪しいとは思っていた。しかし、別の業務用マシンでは、ウイルスバスターという別の対策ソフトを入れたまま、普通にVista SP2にアップデートができたので、ちょっと油断していた。

これまでも Windows Update で死んだことは多い。付け焼き刃の対策で泥沼に入って、再インストールを経験した。なのに油断していたなぁ。

最初は、まぁネットで対策を調べれば何とかなるか、と高をくくっていたが、調べれば調べるほど、その対策ソフトは不具合が多く、悪名が高いことがわかってきた。やられた。ウイルス対策ソフトも、Windows Updateも、なしで済ませれることができればと思うが、Windows使っている限り仕方がないか。

今回、職場だったので別のマシンや、空きハードディスクなどで最悪の対処ができたが、家庭でこういうトラブルに遭遇すると悲惨だ。みなさんも気をつけて。(って、何に気をつけるんだ?)


2009年9月1日火曜日

東京に来た人を連れて行くと良いところ

おぉ、8月が終わってしまった。夏だったのか?というぐらいに迫力の無い夏だった。農作物の成長が心配だ。

昨日、今日と出雲に出張だった。毎回思うが、のんびりした良いところだなぁ。空気も、食べ物もおいしいし。昨晩、島根県の浜田地方では、皆が食べているという赤天(あかてん)を頂いた。なかなか美味しい。唐辛子の入ったさつま揚げみたいなものだ。ビールのつまみにいい。

帰りの飛行機の中で、機内放送の落語を聞いていた。東北の田舎から出て来た若者が東京観光をする話で、地味に面白いネタだった。さて、それを聞きながら思ったのだが、東京観光をするというと何がいいんだろう。もちろん、人によって違うと思うが。

そこで、昨晩一緒に飲んだ人が言っていた「東京は、あるジャンルのものなら何でもある、という場所が色々あるのが面白い」というのを思い出した。例えば、神田小川町に行けばスポーツ用品なら何でもあるとか、神保町、秋葉原、銀座、表参道、原宿など。彼曰く、カタログにしか載っていないようなものが、ずらりと陳列されているのは圧巻だと。

たしかに、その人が何か趣味を持っているんだったら、それに応える場所を紹介するのは難しくないかもしれない。スポーツが好きな人、美術が好きな人、音楽が好きな人などなど。例えばオーディオなんかも、ちょっと考えられないような品揃えの店がたくさんあるし、専用のリスニングルームなんかも予約すれば行ける。日本にたくさん都市はあれど、ここまで揃っているのは東京だけだ。コンサートも毎日膨大な数やっているし、美術館、博物館もうなるほどある。

ただ東京にしか無いものっていうのは、そんなに多くないようにも思う。もんじゃ焼き?東京タワー?

2009年8月30日日曜日

ネット民主主義の夜明け

さて、今日は選挙なのだが、立候補者が誰かすら知らないでは投票できない。というわけで、Googleで、「総選挙 調布」を検索したら、Googleの衆院選2009サイトがトップに現れた。
http://www.google.co.jp/intl/ja/landing/senkyo2009/index.html

さすが良くできている。Google Map上に選挙区が表示され、クリックすることで、代表的な5つの質問への立候補者の主張をビデオで紹介したり、アクセス数をグラフ表示したり。まさにネット民主主義のスタートだ。功罪あるだろうが、時代は確実にこの方向に進んでいる。政治の活性化に繋がるか、祭り化して衆愚に落ちるか。まぁ選挙カーで、名前を連呼するだけの選挙活動は終わりになるだろう。

今後は、候補者の履歴や、これまでの発言、国会での活動、twitterアカウントなど、データベースがいつでもアクセスできるようになってゆくだろう。価格ドットコムのように、候補者同士を横並びで比較したり、支援者の声が掲示板形式でいつでも見れる、というのもあるだろう。

例えば、ザ・選挙
http://www.senkyo.janjan.jp/index.html
や、Yahoo!みんなの政治
http://seiji.yahoo.co.jp/
なんかは、その先鞭だ。
#でもGoogleがわかりやすいな。サイト設計に一日の長がある。

このように、今後はどんどん分かり易くなるだろう。ただし、政治で議論すべき問題は、複雑な社会問題の把握と、不確実な未来へのプランであって、そればかりは、どれほどネットが発達しても難しい。感覚的に判断できるような問題ではない。マメに知識を得て、自分なりに深く考えないと分からない。ネット民主主義が進むと、皮膚感覚や雰囲気で投票する人が増えそうで怖い。すでにそうなっているかもしれないが。

マニフェストマッチ
http://senkyo.yahoo.co.jp/manifesto/match/
というサイトでは、各党のマニフェストを項目別にばらして、党名を伏せ、比較できるという、一種ブラインドテストが用意されている。それぞれ見比べてみて、較べるのがいかに難しいか実感した。私の結果は、ほぼ全部バラバラな政党になった。しかし、大きな政党の言っていることは総花的で良くわからないな。

さて、雨が降りそうだから早めに選挙に行こうか。

2009年8月29日土曜日

Snow Leopardをインストール

Snow Leopardをインストールした。入れたのは、MacBook (intel Core2Duo 2G)である。

これは価値あるアップデートだな。Appleの余裕を感じる。実にチマチマと細かい所に手が入れてあって、大きな棚卸しという印象だ。

何より色々と素早くなっているのが嬉しい。いま、こうやって日本語入力していても、ことえりが速くなったせいか、とてもスムーズだ。ほんの数ミリ秒程度のことだろうが、タイピングは常時利用する機能だけに、ずいぶんストレスが無いように思う。他にも、Leopardの時は、Safari 4は重たい上に固まることが多々あり、常用のブラウザとしては使うのをやめていた。Firefoxを使っていた。しかし、Snow LeopardのSafariは、速い!、それに安定している。特にGoogleアプリの快適なこと。Google Map, Gmailなどなど。

アドレスブックやiCalなど、あまり使わなかったアプリケーションもぐっとまともなものになっている。

なおインストール時に、ハードディスクの残りが足りないと言われた。その時点では1.5GBしか空いていなかった。Snow Leopardを入れるには少なくとも5GBの空きが無いとだめだ。インストールが完了するとOS自体の大幅なスリム化がなされているので、10GBぐらい空くことになるので、一時的に5GBの空き容量が必要ということだ。この際だから、何がディスクを占有しているか調べたら、写真と音楽だった。写真は一眼レフで撮影したRAWデータなどがけっこうあって、これらを外付けのバックアップ用ハードディスクに移した。iTunesには、既に見終わったムービーファイルが残っていたので、それを削除した。

さて、あまり比較が妥当とは言いがたいが、最近職場で、Windows XPとWindows Vistaを両方使っていて、使いながらつくづく、Vistaってのは、何が良くなっているのかさっぱり分からない、と思う。単なる改悪にしか未だに思えない。Windows 7が、Snow Leopardのように、Vistaの悪い部分を改修してくれていればと思う。

さて、Snow Leopardはすごいのだけれど、わたしのMacbookの使い方が特に変化するわけではない。ネットや、文章を書いたり、時々絵を描いたりする。その程度の使い方である。Numbersで表計算したり、Evernoteで情報整理したり、写真をレタッチしたり、整理したりする。まぁみんなもそんな物かな。それでも、いや、それだから、FinderやDockなど常用ツールが改善されるのは、とても嬉しい。そういう道具を開発してくれたAppleに感謝だ。

さて、明日は選挙らしい。どうしようか。迷っている、というか眠い。
夏も終わりが近い。明日は、ラタトゥイユを作っておこうかな。

2009年7月8日水曜日

夏休みに海か山か

夏休みを取ろうと思っています。実は今年は区切りの良い勤続年なので、年功休暇というのを取得できます。ま、有給も全然使えていないような状態なのですが。

どちらかというと出不精なので、遠出をしたいとはあまり思いません。夏の暑い盛りに、少し涼しい所にでも行こうかな。頭を休めて、ぼんやりさせるのも大事だなと思います。平日にゴーギャンを見に行こうかなぁ。

みなさんは、夏に行きたいとすると、海と山と、どっちがいいですか。

どっちもいい。もちろん。私はどちらかというと山かな。でも海も捨てがたいですね。綺麗な海がいいな。

先日、日本海側の砂浜には大量の漂着ゴミがある、という話題で「ご近所の底力」(NHKの番組)をやってました。ボランティアを募集して、地域ぐるみで心のこもった歓待をしていました。あの、おむすびは美味しそうだったな。一日で広い海岸線のゴミが一掃されていました。

近所の川(野川)が都会の川にしては、ずいぶん綺麗です。休みの日には川遊びをしている子供達がけっこういます。人間が川を汚したんですよね。でも人間は川を綺麗にすることもできる。

人間は、自分たちの生活環境を簡単に破壊する力を持ってしまったけれど、修復する力も与えられている。

ゴミが一掃された砂浜は綺麗です。魚が泳いで、水遊びができる川も綺麗です。綺麗なのは素直にいいなと思います。

2009年7月7日火曜日

冷房対策

今日の東京は晴れて気温も上がって,夏本番といった天候になっています。今日は外に出る用事が無いので,あまり暑い思いをせずに済んでいますが,外回りの人は昨日までとのギャップが辛かろうな,と思います。

都会では,夏になると私は長袖が欠かせません。冷房が効いているところに半袖で入って,お腹が痛くなったり,風邪を引きそうになったことが何度もあるからです。特に電車の中は気温・湿度がむちゃくちゃです。混雑した電車では頭だけ冷えすぎとか,蒸し暑く息苦しいかどっちかで,どちらにしろ辛い。空いた電車は一般に冷房が効きすぎています。

職場でも全員に快適な冷房というのは,なかなか難しいです。扇風機がけっこう回っています。主に男性は設定温度を下げがちで,女性は寒いといいます。外から来た人は体がほてっているので,冷房が効いている方がありがたいですが,ずっと中にいる人には寒いです。

私の場合は,居室が暑くなってくると,実験室に移動します。計算機室なので冷房が効いてます。それで寒くなると,居室に戻ります。これを移牧といいます(いいません)。

街中だと,駅付近,繁華街付近がやはり暑いです。これはエアコンがたくさん動いているからですね。先週末,娘と散歩をしましたが,川沿いの木陰はぐっと涼しいですね。街中からは数度は低いと思います。

理想的には,エアコンを使わなくても良いところに暮らしたいと思いますね。たとえ気温・湿度が高くても,田舎の夏は,そんなに過ごしづらくなかったように思うのですが。単なる懐古かな。もちろん頭仕事をやるのには向かないので,ただぼんやりしたり,体を動かして汗をかいたりしていましたけどね。

夏の盛りにも頭仕事をやるようになって,生産性はあがったのでしょうが,はたしてライフスタイルは向上したのか。おっと,これも懐古かもしれませんね。

2009年6月13日土曜日

最近読んだ本のメモ

最近読んだ本のメモです。時間が取れれば感想文を書きたいな、と。

『星に降る雪/修道院』池澤夏樹

二つの中編
星に降る雪は、雪崩で死んだ友人の恋人と、ある電波男との出会いと別れ
修道院は、恋人を寝取られたと勘違いした彫刻家が、電波男になって小さな礼拝堂を修復する話
この要約では身も蓋もないが、実は雰囲気のある良い話。面白い。
光の指で触れよ、でも思ったが、濡れ場に違和感あり。むっつりすけべ?

『ライフハックス-鮮やかな仕事術』佐々木正悟

ライフハックス関連で人気の著者
留学して実験心理学を学んだらしい
内容は薄いが、気の利いたことがいくつも書いてある。うまい。
野口悠紀雄は彼のバイブルらしい
後で『続「超」整理法』を読み返したら、実は、野口が14年前に言っていたことを現代風に焼き直したものだとわかった

『自分の仕事をつくる』西村佳哲

14年前ごろにAXISに連載されていた
生き生きと働いている色々な人にインタビューした内容が掲載されている
著者の問題意識は、私と共通する部分が多い。
私は著者と同い年
自分の仕事に誇りを感じられる人ばかりじゃない、世の中の多くは身過ぎ世過ぎのため、生きるために仕方なく働いている、という本書への反論への、彼の回答が最後に掲載されている
ルヴァンが、どういう人によって作られたのか知った。なるほど。
得るもの、考えられることがが多い本

『美しいこと』赤木明登

お椀に漆で塗り物をする赤木さんという人が、主に工芸に近い分野のアーティストと会って話をしたことが書かれている
ふんだんに掲載されている、工芸品などの写真がとても美しい
この写真を見るためだけでも買って良かったと思う
著者の文体は、残念ながら私にはあまり合わない。スナッブに感じる
でも、書かれている内容の多くは面白く、考えさせられる、良いものだ。


『おもいでエマノン』梶尾真治


島崎さんがtwitterで教えてくれた昔のSF
梶尾真治は好きで、学生のころ良く読んだ
でもエマノンは初めて
いいね。ちょっと甘いけど。ジュブナイルSFという感じ
空港ですれ違う話が好き。悲しいけれど。
作品の完成度としては、もっと割り切りが必要だと思うが、
梶尾氏は残酷になれない作家なんだな。その人間味が好きな理由かもしれない。

『日本カフェ興亡記』高井尚之

つい最近出版された本
日本のカフェに関する幅広く深い知識を得ることができる
実際に店舗を回ったり、経営者達に聞いた、つまり足で稼いだ情報に基づくのが良い
また単なる情報ではなく、カフェに対する彼の視点がいい
カフェを作るのは難しくない、が、商売として続けて行くのには、やはり、それ相応の信念、努力、センスが必要だ。特に、信念は大きいように思う。
カフェを止めた人の体験談が複数載っていて、これも貴重

『続「超」整理法•時間編』野口悠紀雄
14年ぶりに再読
当時、真似して、蛇腹式のスケジュール帳を作ったのを思い出す
その後、ITが急速に普及したため、技術的には大分古びている
ただ考え方はシンプルで、未だに説得力がある
上述の佐々木氏の本など、骨子はこの本と同じ
ただGmailやGoogleカレンダーが普及したのが違うだけ、というと言い過ぎか
佐々木氏があまり書かなかった「七つの習慣」などとの差別化も野口氏は明快に述べている


『男の掃除』佐光紀子


男性向けに、掃除の原理を噛み砕いて書いた良書
いわく「汚れには酸性の汚れと、アルカリ性の汚れがある」
いわく「ほこりは重力に引かれて、上から下に落ちる」
原理に対応する、掃除法の原則があって、さらにその原則を生かすテクニックが述べられる
奥さんに怒られないような掃除をするために、旦那は最低知っておいたが良いかも


『脱「ひとり勝ち」文明論』清水浩


エリートという電気自動車を作った清水先生のエッセイ
抜群におもしろい
エリートは8個のタイヤがついていて時速370km出るスーパーEVだ
中学生でも読めるような噛み砕いた文体
立場上、太陽電池の導入量や系統との関連については、私はうかつなことは言えないし、清水先生も言えないと思う
ただ、検討の俎上には載せるべきだし、最後は国民が未来を選択するのだと思う

2009年6月6日土曜日

AirMac ExpressとAirStationをWDS接続

書斎に使っている部屋にはLANが無いので、無線LANでリビングのAirStation (WLA2-G54C)に繋いでいたのだが、廊下の扉を全部閉めると、電波が弱くなって、接続が不安定になることがあった。そこで以前買っていたAirMac Expressを仲介に使って、ネット接続できるようにした。

接続関係は以下の通り。

インターネット
 <--> ひかり電話対応ルータ(RV-230SE)
 <-> AirStation
 <-(無線)-> AirMacExpress
 <-(無線)-> MacBook

いろいろ先達の教えを請いながら
http://morly-discovery.blogspot.com/2008/08/blog-post.html
http://blog.docshin.com/?eid=785249
なんとか設定に成功した。

まさに成功したと言わざるを得ないほど苦労した。
私の場合、morly氏の情報が決め手だった。

メモを残しておく。

AirStation側:
1. 「フレームバースト 使用しない」を選択
2. WEPは13文字で設定 (5文字はダメ)
3. WDSで「アクセスポイント間通信(WDS) 有効」を選択
4. 「アクセスポイント(MACアドレス)の追加」で、AirMac ExpressのMACアドレスを追加
5. 「無線」の欄のMACアドレスをメモ(管理->システム情報)

AirMac Express側:(AirMac ユーティリティ)
1. 手動設定
2. 「ワイヤレス」で、「WDSネットワークに接続」を選択
3. チャンネルはAirStationと同じ
4. WEP 128ビットで、AirStationと同じ13文字を入力
5. 「WDS」で、「WDSリモート」を選択
6. WDSメインのテキストフィールドにAirStationの無線のMACアドレスを入力
7. 「アップデート」ボタンを押す

成功すれば、しばらくしてからランプが緑色に点灯する。
オレンジの点滅は×。どこかにミスがある。

何時間もかかったのは、AirStationの1, 2, 5が理由だった。AirStationのMACアドレスなど、無線の方のアドレスだと信じ込んでいたが、実は有線側のMACアドレスだった。

アップルも、AirMacとのWDS以外はマニュアルにないし、ホームページでもできない、と書いているのだが、そりゃそうだ。こんなに苦労するのなら、いっそできないと書くべきだろう。

まぁ、何はともあれバリ3で接続できるようになった。

2009年5月31日日曜日

長期計画の危険性



『ライフハックス-鮮やかな仕事術』を読了

読みやすく面白く参考になった。またいろいろと考えさせられる本だった。一番気になった点を取り上げてみよう。

著者は本の中で、長期計画の危険性を主張している。

例えば、直接英語を使う仕事が多くない普通の社会人が、自分の英語能力を向上させるために、毎日の時間を少し使って、英語を勉強する、なんてことは無理だ。多くの人は、ストレスと戦いながら、ちょっとしたくつろぎの時間を捻出することすら難しい環境で、なんとか働いている。そこに、当面不要な勉強の時間を入れ続けるというのは、とてつもなく大変で、多くの人は挫折する。

そして彼が最も懸念するのは、挫折したことによる「がっくり」が、その人に及ぼす影響だ。そもそも難しいのだから、できなくても構わないのだが、挫折が心理的な悪影響を及ぼして、その人のもともとあった能力すら損なってしまう。

もちろん世の中にはビジョンに基づいて、長期計画を着々とこなして、自分の能力を磨ける人もいる。彼ら、彼女らは当面のやるべきことに忙殺されずに、遠い目標を見据えて、自分のライフプランニングができているだろう。

しかし、そんなことができるのは一握りの、ごく限られた人々である。世の多くの人ができないのであれば、たとえ理想的ではあっても、実効性の無い考え方と言わざるを得ない。

だから彼は、長期計画など立てるな。もっとすべきことは、そしてできることは沢山ある、と書く。

この主張はとても興味深い。

私は以前、七つの習慣とライフハックスの溝について少し書いた。ライフハックスが、表層的なテクニックばかりに終始しているのに違和感を感じて書いたものだ。
「GTD, LifeHacksと七つの習慣」

ライフハックスは、まだ、その人にとっての正しい道(七つの習慣で言う原則)を見出せていない人,見えない束縛に縛られて自由に考えることができずにいる人には,あまり役立たない。かえって焦らせて,挫折感を味あわせるだけではないかと思う、と私は書いた。

この本の中で、彼は長期計画の危険性を指摘するに留まって、その先には議論を進めていない。私なりに進めてみると、ライフハックスには表層的な工夫こそが重要、という基本的な考え方があるように思える。

もちろんミッションステートメントを定義し、それに向かってライフプランニングができ、日々着々と前進できるような人ならば、ライフハックスなどは不要かもしれない。しかしそうでない残り大勢にとって、日々の仕事・生活をささやかながら良いものにするには、ライフハックスという風邪薬こそが必要、なのかもしれない。

著者は冒頭で、ライフハックスの目標を自己実現とか、大もうけとか、そういう遠いところにおいていない。毎日のストレスを多少なりと減じて、今より少しは寛げる時間を得られるような、人間らしい生活ができるようになることが、目標だ。多くの現代人は、それすら得られていない。

七つの習慣の原則中心の考え方と、ライフハックスの対処療法中心の考え方は、根本で大きく対立している。原則中心の考え方をとれば、対処療法をいくらやっても、その人のミッションが見いだせていなければ、ただ右往左往して焦るばかり、となる。対処療法中心の考え方をとれば、原則中心に自分の人生を設計することは、とても敷居が高く、理想的ではあっても多くの人には、そんな余裕はない。それよりは、日々ストレスに苛まれている人々が、多少なりとも楽になれる処方箋を共有することが重要、となる。

答えは無いのだろうが、もう少し具体的にイメージしながら考えてみたいと思う。

2009年5月28日木曜日

自転車がもっと普及するには



自転車がすばらしい乗り物であるのは言うまでもない。最高に気持ちの良い乗り物で、静かなのがとても良い。また昨今のエネルギー問題を考えれば、ほぼベストの解である。しかし、そう簡単にはいかない。電気新聞のエッセイに自転車普及を妨げる三つの要因、が書かれていた。

1. 危険
2. 坂道
3. 雨

まず、自転車は危険である。道路が自転車用に作られていないのが最大の理由ではあるが、現状危険なのは間違いない。私も甲州街道を自転車で走りたいとは思わない。怖い。また狭い歩道では逆に、歩行者に迷惑がかかるので怖い。よほどの田舎を別として、日本の道路で自転車に乗るのは危険と隣り合わせだ。

次に、坂道に弱い。鍛え上げた肉体を持つ人ならば、また、軽快なロードレーサーであれば、それほど問題ではなかろうが。普通には坂道が多いと乗るのが辛くなる。もちろん電動アシスト自転車を使う方法もある。ママチャリの代わりならそれも良かろう。ただし電動アシスト自転車は、電気を使うという点と、重たいという欠点がある。

そして雨。傘をさして自転車に乗っている人が時々いるが、とてつもなく危険である。雨の日に自転車に乗るのなら、雨合羽を着るか、濡れるのを覚悟で走るしか無い。そして日本は雨が多い国だ。

誰か、安全で、坂道に強く、雨の日でも快適に乗れる、自転車交通を考えてくれませんか。

そうだなぁ。まずサラリーマンが街乗りに使えるようなヘルメットや防具を作って、売ってほしい。競輪選手のようなド派手なメットはさすがに抵抗がある。坂道に関しては、軽い自転車を少し高い金を出して買うことと、自分を鍛えることだろうか。雨の日に関しては、着脱が簡単で、すぐ乾く、あまり恥ずかしくない自転車用の雨合羽が欲しい。

少しずつ調べてみよう。

2009年5月24日日曜日

ICUキャンパスツアー



ICU (国際基督教大学)は、広大な敷地のかなりの部分が森になっている見事なキャンパスです。そのキャンパスツアーに参加しました。

参加者は200名以上と、まるで大人の遠足状態でした。そのため静かに森を散策するというよりは、大勢で徘徊するという感じでした。それでも生物の先生による、植物の講義や、歴史の先生による、このキャンパスのある土地の歴史の講義は面白く、また新緑が美しい林を歩くのは大勢であっても、十分にリフレッシュできるツアーでした。

ICUのある土地は、富士重工と隣接していて、そのあたり一帯は、かつて中島飛行機があった土地とのことです。中島飛行機とは戦時中に飛行機をたくさん作っていた会社です。その研究所跡地が今のICUのようです。また、多数の縄文土器が出土した遺跡でもあるようで、数万年昔からの来歴を実際の場所で聞くのは、なかなか楽しい時間でした。

ところでキャンパス内に、湯浅八郎記念館なる博物館があって、観覧無料でした。今回は駆け足で中を通り過ぎただけでしたが、民芸品のなかなかなコレクションがある模様です。また出土した縄文土器や、石器も展示されていて、ゆっくり見たいと思いました。

2009年5月22日金曜日

パーソナルライフログ

1日が24時間なのは、みんな同じだ。どう使おうと時間は無慈悲に過ぎて行く。そこで主体的に時間を使いたい、と思った。食い扶持を稼ぐために、仕事に費やす時間は必須とし、それ以外の時間をどう使うか。

もちろん大病を煩ったり、事故にあったりしなければ、まだ何十年も生きることになる。だけど、毎日の数時間、いや数分の合計が大きな積算になる。もし、何となく時間を費やして10年、20年と経ってしまったら、寂しいと思う。

そこで、しばらくの間、Googleカレンダーに自分がやったことを細かくメモってみることにした。始めたのは2月終わりごろ。例えば、一番細かく記録していたころの私のGoogleカレンダーは、以下のような感じだ。洗い片付けを良くやった数日のようだ。いつもは、こんなにはやらない。



この記録も5月になってからはやらなくなった。自分がどういうことに時間を使っているのか、おおよそ把握できるようになったからだ。生活をする上で必須の作業や、家族との大事な団らんの時間が、どの程度あるのかも定量的に把握できるようになった。

これがライフログの強みだと思う。

2009年5月19日火曜日

オフ会で思ったこと(開催方法について)


(写真は集合場所であった東大博物館小石川別館)

飛行船通信社のオフ会を、久しぶりに開いて思ったことを書いてみよう。

1. 長時間ゆっくり話ができる会を開きたい

今回はさすがに会合時間が短く、駆け足で色々な話題をさらった。ほんのちょっと覗いただけ、という感じだ。予告編を続けて見せられたような。どの話題も、ずいぶんと奥行きの広いテーマで、一つの話題だけでも何時間でも喋れるのに、ほんの数分ずつ急ぎ足だった。

参加者が4人と最小人数であったのに、ほとんど話題提供できない人もいるほどだった。皆、相当に懐の深い参加者なので、まだまだ無尽蔵に広く深い話ができる。

極端な話、何日かに分けて、それぞれのテーマについて資料なども用意して、ゆっくり話をしたら面白かろうな、と思う。例えば、箱根で3泊してゆっくり話すとか、理想だな。

忙しい皆を、同時に、そんな長時間拘束することは無理なので、しばらくは不可能だが、いずれ時間ができるのではないかなぁ。いつか実現させたい。

いっそのこと、東京でなく関西や九州で開催するのもいいかもしれない。家に帰る必要がないので、ゆっくりできるかもしれない。まぁ、そこまで自由だと、話す必要もなくなるかもしれないがね。

2. 本の話題を深めたい

実際の本や文章に触れながら、会話を深めたいとも思った。

今回、チミーが美しい貝殻を持って来てくれたが、実物を前にすると色々と連想が広がって楽しい。本もそうだと思う。音楽も今はiPodがあるので持ち運びできる。

何か一つ話題にしたいものを持って来てもらう、というのもいい。次回はそれを提案してみようか。

最近、文章の味わいの違いに対して、昔よりもずいぶん感覚が鋭くなったと思う。これは年齢を経て、たくさんの文章を味わって来たおかげかと思う。たぶん、その違いは、通信員たちにもわかる。その味わいの違い。それぞれの感受性。

3. 開催頻度を多くしたい

さすがに、前回が2007年2月では、頻度少な過ぎだ。これが、話題が駆け足になった理由でもある。せめて年2回開きたいと思う。みな忙しいとは思うけれど。

で、次回は実験的に、今年の夏に開催を考えてみたいと思う。Oceanさんに全面的に協力してもらって、私はできるだけ手を抜く(^ ^;)と。

2009年5月17日日曜日

CHILDREN OF MEN

トゥモロー・ワールド (CHILDREN OF MEN) を見た。近未来SFだ。今まで見たことの無い臨場感の映画だった。テイストも好みで、好きなSF映画が一つ増えた。

深みが無いとか、原作からほど通り仕上がりとか、文句の多い映画だったので敬遠していたが、そういうことを目指した映画ではないのだね。

出生率が0%となった2027年の世界を描く。舞台はイギリス。

説明が省略された映画なので、慣れない人には難解かもしれないが、設定は単純で、ストーリーもシンプル、登場人物も難しいことは考えないので、わかりやすい映画だと思う。下手をするとタルコフスキーの焼き直しみたいなものになりかねないが、この映画では、哲学的、詩的、または感傷的な要素は極力排除されている。

その世界を描くのに莫大な予算と、膨大な労力・創作を投入した映画だ。最新テクノロジーを使った長回しが印象的で、自分も一緒に逃避行しているような、居心地の悪さを感じる。終盤の戦闘シーンは6分以上もカットが無い。

この、徹底して世界を描く、という監督の拘りが気に入った。

またロック音楽へのオマージュが鏤められているのも、マニア好みで好きだ。主人公が訪れる政府の建物が、ピンクフロイドのアルバムジャケットにある発電所で、ピンクのブタがふらふらしていたのには唖然とした。

P.D.ジェイムズの原作は、また全然別の傑作らしいので読んでみたいと思う。

2009年5月12日火曜日

twitterって、どうよ

ずいぶん前にtwitterに登録していたが、全く使わないでいた。
http://twitter.com/

最近、Shimazakiさんからフォローしてもらって、少し使ってみて、どういうものなのかやっとわかった。(かなり遅いよね。もう時代はtwitterじゃないかも)

twitterは、自分の今やっていることなどを、短くネットにアップできるサービスだ。PC、携帯電話などからアップできる。

特に誰に向けて会話する、というのではなく、独り言もしくは「つぶやき」のように、ネットにアップする。

「お昼のポークソテーがおいしかった」とか
「ガス会社の人が来た。帰った」とか
「ただいまー」とか

これらアップされたつぶやきは、他人が見ることができる。
これだけだと、単に備忘録みたいな感じで、何が面白いのか、ということだが。

ここに、フォローという機能がある。他人のtwitterアカウントにフォローすることができる。そうすると、その人の投稿が、自分のアップしたのに混ざって表示される。一方向だと、相手の発言や行動を「追っかけ」するような感じになる。

例えば私がAさんをフォローすると、私のtwitterホームには、私の投稿に混じって、Aさんの投稿が表示される。しかしAさんのホームには、私のは表示されない。これが一方向。

フォローされた人は、誰かからフォローされたことはわかるので、自分も相手にフォローをし返すことができる。すると双方向フォローになって、掲示板のようになる。

ここで面白いのが、A<->B, A<->Cというフォロー関係になっていると、Aのtwitterには、AとBとCが表示され、BにはAとB、CにはAとCが表示される。双方向だったり、一方向だったりが混じるので、なんとも不思議な接続関係になる。

「ゆるいつながり」が特徴とされている。なるほど、確かに。

私のtwitterアカウントは fewzio です。興味のある方はフォローしてみてください。

しかし長続きしない気もする(^ ^;)。若者向けかなぁ。私の場合は、もっと断続的、手紙のやり取りのような、コミュニケーションスタイルが好きかもしれない。だからメーリングリストに未だにこだわるのかも。

2009年5月10日日曜日

携帯/iPod touchからBloggerを見ると表示される変な文章



iPod touchからBloggerを見ると、このように見える。ここで頭の方に書かれている「このブログは不適切な投稿を報告のためフラグが設定されました」というのが、以前から気になっていた。誰かクレームを付けたのだろうか?、とか思っていたのだが、どうも違うようだ。

GIN mobile マガジンに書いてあるのを読んで、納得した。

これはBloggerのページをGoogleが携帯端末用に変換する時に、本来は非表示になっている筈の文章を間違って表示するように変換してしまっているらしい。

問題の箇所は以下である。



つまり、問題が報告されていない場合には、「Bloggerにこのページのコンテンツについて報告」と表示されて、問題が報告されている場合には「このブログには不適切な投稿を報告のためのフラグが設定されました」が表示されるというスクリプトだ。

これが上手く変換されずに両方とも出てしまっている。普通にPCで見ると、クレームは表示されないので安心して良い。

2009年5月9日土曜日

柴崎のCafe AIRに行った

京王線の柴崎駅の踏切にある Cafe AIR というカフェに行った。

我が家から電車だと一駅、歩いても15〜20分くらいかな。散歩にしては近すぎるが。妻が一度行ってみようというので付いて行った。こんなに良い店が近所にあったとは。

コーヒー豆は珈琲工房HORIGUCHIかな、上手に入れてあって美味しいかった。なんというか店主の暖かい人柄がしのばれる、ゆったりした味の珈琲だった。お値段もリーズナブル。

階段を上がって店内に入ると、外観からは想像できない、ナチュラル系の、ゆったりとした広い店だった。隣りに線路が走っているので、始終電車が通過するが、忙しない感じはなく、のんびり時間を過ごせる。図書館で借りた本をゆっくり読んだ。

ただし、日曜・祝日が休みなので注意が必要だ。

2009年5月3日日曜日

ジャーマンポテト(つづき)



AT、hidkさん、コメントありがとう。作ってみましたよ。

1. じゃがいもを皮ごと茹でて、ざるに上げて冷まし、冷蔵庫で一晩
2. ベーコンとタマネギを炒めて、取り出す
3. そこに油と、皮を剥いて輪切りにしたジャガイモを入れて焼き色を付ける
4. 最後に、取り出したベーコンらと混ぜて、バターを入れ、塩こしょうで味付け

おいしかったです。
ジャガイモも美味しいんですけど、クラインシンケンのベーコンが美味いんですよ。
やっぱ、このベーコンはすごい。

冷蔵庫で冷ましたので、ゆでたジャガイモなのに崩れにくい、というのが特徴的でしたね。両面に焼き色のついたジャガイモは、それだけで十分おいしいです。ゆでたばかりだと焼いている内に崩れてしまうかもしれません。こんどやってみよう。

焼き色を付けるのが時間がかかりますね。オーブンで焼いたら手間がかからないな。油もいらないし。油で焼く方がおいしいかな。うむ。まだまだ探求しがいがありそうです。

hidkさんが言うように、キタアカリとかで作ったら濃い味でおいしそうですね。さすが野菜のプロ。

2009年4月30日木曜日

ジャーマンポテトと電子レンジ

ジャーマンポテトが好きだ。ビールのつまみとしては,かなり上位にランキングされると思う。

典型的なジャーマンポテトの作り方としては,All Aboutに以下の記事がある。
本当においしいジャーマンポテトの作り方
こりゃうまそうだ。

近所に,抜群に美味いベーコンを売っている店
クラインシンケン
があるので,そこのベーコンが手に入った時など,ジャーマンポテトが作りたくてうずうずする。

さて,お題は「じゃがいも」の調理方法である。じゃがいもは加熱調理して使うのだが,加熱調理の方法に何種類かある。代表的なのは,油で炒める(揚げる),お湯で茹でる,蒸す,電子レンジだ。さて,どれがいいのだろう。

野菜と電子レンジの相性については,以下の掲示板に色々な意見が出されている。
野菜は電子レンジでチンして食べよう

個人的にやってみた経験からだと,以下のような感じだ。
・蒸すのは面倒
・揚げるのは油の処理が大変
・生から焼くのは時間がかかる
・お湯で茹でるのは簡単だが,淡白な味になる
・電子レンジは素早く簡単で,栄養価も逃げにくい,ただし若干えぐい
というわけで今のところ,お湯で茹でてから,少し大目の油で焼くのが一番おいしいと思う。
しかし,電子レンジを使ったジャーマンポテトを娘は美味いといっていたので,個人差があると思う。

2009年4月25日土曜日

シンガポール製のスピーカー

ミニ書斎のオーディオが無いことを書いたが、ふと昔買ったものがあるのを思い出した。それがこれだ。



CREATIVEというパソコン周辺機器の会社が売っていた、TravelSound 200という小さなアンプ付きスピーカーだ。たしか3000円で買った。いまは型遅れで、売っておらず、新しい型がいろいろあるようだ。

実はこの玩具のようなスピーカーが、意外と良い音がする。単三電池4本が必要なので、エネループを入れて、iPodに接続してみたところ、そうそう、この音だ。

ちょっと出張先で必要だったので、持ち運びできる小さなスピーカーを探していたところ、Amazonのカスタマーレビューで妙に誉められていたので買った。まぁ値段が値段だから、リスクは小さいと踏んで、買ってみた。

もちろん、ちゃんとした大きなスピーカーのような音は出ないが、PC用スピーカーの多くのようなシャリシャリした音ではなく、バランスの良いくっきりした音が出る。店頭で後継機種を見かけたら、ぜひ試しに聴いてみることをおすすめする。

iPodのAACで聴いていると、このスピーカーの限界が良くわからなかったので、遊びで、我が家のオーディオに接続してみた。アンプのヘッドホン端子に接続して、CDを音源として聴いてみた。CDプレイヤーは自慢のX-50w、アンプはマクラーレンのプリメインだ。

いやいや、なかなか健闘している。ダメなのは大編成のオーケストラで、編成の大きなワールドミュージックも厳しかった。しかしボーカルはかなり良い。 平賀マリカのBatucadaや、Tuck & Pattiなんかは、十分音楽になっている。またほとんど気にならないのが、テクノやアシッドなど電子楽器系で、4 heroやModo grossoとか問題なし。少し難しいのが器楽曲で、録音によって違う。例えばグールドのゴールドベルク(後期)なんかは、聞き入ってしまう。

CREATIVEというのはオーディオの会社ではなくて、パソコン周辺機器の会社なのだが、どういう経緯でこのスピーカーを作ったのだろう。CREATIVEのサイトに行くと、色々なスピーカーがラインナップされていて力が入っている。シンガポールの会社らしい。

2009年4月23日木曜日

書斎計画



自分の作業スペースができた。いろいろと調査し、試行錯誤した。結局、西向きの部屋の荷物を片付けて、そこに新しく簡易なテーブルとスタンドを購入し置くことにした。

無印良品のパイン材の安物のテーブルだ。テーブルといっても、かなり小さい。幅が80cm、奥行きが50cmしかない。折り畳み机なので、けっして「どっしり」はしていないが、パソコンのキーを叩いてぐらついたり、がたついたりすることは全くない。いろいろなデスクを見て、さすがにしっかりと組み木で作られたデスクには、高い品質が与えてくれる喜びがある。残念ながら、この簡易テーブルにはそういった満足感は無い。なんというか、山小屋に遊びに来たようなそんな気安さだ。まだ買ったばかりなので材木の匂いがする。

ライトも新調した。これも無印良品だ。実は価格的にはテーブルより高い。しっかりした作りで、シンプルなデザインのアームライトで、暖かいミニレフ球を使っている。パソコンだと液晶が発光するので、それほど問題ないが、ノートなどに書き物をしたり、本を読んだりするのにライトは重要だ。蛍光灯スタンドは全体に明るすぎるように思う。別のデスクに置いているスタンドは、明かりの部分に和紙を貼付けて明るさを調節している。

さて、この机に座って、本を読んでみた。とても読みやすい。暖かい光で字がよく見える。テーブルに本を置いて読むので手が疲れない。

ところで、自慢のオーディオはリビングにあるので、ここには音楽を聞く機器がない。さすがにMacBookのスピーカー音は今ひとつなので、なんとかしたいなと思っている。小さな音で良いので、バランスの取れた音で、クラシックやジャズ、ラテンミュージックを聞きたいと思う。ヘッドホンか、小型のオーディオ機器をいずれ手に入れたいと思う。何かお勧めの機種があれば、コメント下さい。

2009年4月19日日曜日

新年度、新入職員、キックオフ

新しい年度になって、新入職員が入って来たり、新しい仕事が始まって、単純に嬉しい。

馴染んだ良さもあるが、新しい息吹が吹き込まれることで、前向きな気持ち、何か良いことがありそうな気持ちが生じる。

うす緑の若葉が木々に芽吹く。
春の日差しに赤ん坊が微笑む。
電車の中、リクルートスーツの若い女性が真剣に資料を読んでいる。

自分には新しいことはなくても。新しい活動があるというだけで、前へ進む気持ちが沸いてくる。

生き物はいつか必ず死ぬのだが、「死」ほどに見事な仕組みはない、という人がいる。「死」と「新しい命」という対の持つ力強さに、年を追う毎に感じ入る。

2009年4月12日日曜日

深大寺へ散歩




歩いて深大寺に行った。家から深大寺までは、ゆっくり歩いて40分ぐらいで着く。野川まで5分,野川沿いを20分ほど歩いて,そこから上り坂を5分ぐらい。ウォーキングの速さだと,30分で着くかもしれない。丁度いい散歩コースだ。今回は家族三人で行った。

野川は菜の花が満開で、シートをしいてひなたぼっこをしている人たちや、水遊びをする子供達がいた。川が家の近くにあるというのは嬉しい。川が近くにある,と思うだけで気持ちに潤いが生まれるような気がする。特に野川は小さいながら植物や鳥,魚などがたくさんあって,気持ちの安らぐ川だ。

深大寺といえば蕎麦だ。湧水というお店に行く。二回目だ。もりそば,おろしそば,野菜てんぷら,揚げそばがき,そば羊羹,恵比寿ビールを頂いた。おいしいね。この店は,味もさることながら,客あしらいが丁寧で気持ちが良い。

蕎麦を食べてから、神代植物公園に行った。大人500円。

神代植物公園は都立の大きな公園で、かつて防空緑地だった場所らしい。背の高い樹木がたくさんあって、手入れが行き届いたすばらしい公園だ。桜や桃の遅いのがまだ咲いていて,他にも春の花がいろいろと咲いて華やいでいた。カメラマンも多かった。また若い葉が芽吹いて,新緑が美しく,暖かい天気もあいまって,木陰はとても気持ちが良い。ゆったりと巡ってリフレッシュした。

帰りは,そば饅頭と,瀬戸物の気に入ったのがあったのでそれを買って帰った。

2009年4月10日金曜日

Yahoo!グループのリニューアルについて

飛行船通信社ではメーリングリストとして,Yahoo!グループを使っている。そのYahoo!グループが7月からリニューアルとのお知らせがあった。ポイントは以下の3点だ。

(1) 7月7日にリニューアル
(2) メーリングリスト中心から,掲示板中心へ
(3) これまで:投稿されたメッセージは,そのまま配信
  リニューアル後:Yahoo! JAPANが,「新たな投稿があったこと」と「投稿されたメッセージ内容」をメールでアナウンス

(2)は時代の流れかと思う。問題は(3)だ。具体的にどういうアナウンスが流されるのかわからないのだが,MLとして使えないとか,あまりに鬱陶しいようなら,別のサービスを考える必要があるだろう。

MLの引越し先は,以前一度検討して,Googleグループ(以下)
http://groups.google.co.jp/group/airshipnews?hl=ja
でも一度テストしてみた。

7月7日に向けて,徐々にリニューアル後の状況がわかってくるだろうから,おいおい考えよう。

2009年4月7日火曜日

ブックファースト新宿

今日、人間ドックが終わってから、ブックファースト新宿店に行って来ました。あの不思議な東京モード学園のコクーンタワーにあります。B1, B2が本屋で、新宿西口から都庁への連絡通路を少し行って、すぐ右です。

棚の配置が斜めに交差するように置かれています。そのため、入り口からはそんなに広く感じないのに、奥へ奥へと、どこまでも本棚があるという感じです。けっこう好きかも。ジュンク堂に馴染んだ後なので、びっくりするほど大きくはないですが、十分でかいです。

見通しが悪いせいで、他の客の目をあまり気にせず本を選べるのがいいですね。一通り全部見ましたが、さすがに足が疲れた。椅子がところどころ置かれているので休み休み回ったのですが。

文芸関係、児童書は手薄かな。ジュンク堂や紀伊国屋の方が多いような。その代わり、ビジネス書の充実はすごい。また文庫の棚も凄い。延々と棚が並んでいます。検索端末の出来もかなり良いです。あれだけ多いと、検索システムなしで探すのは厳しい。

まだ行ってないなら、一度は訪れる価値ありです。

2009年4月3日金曜日

花見に行く

明日は花見で横浜に行ってきます。
(明日の午後は雨? 昼を過ぎたら早々に退散かな)

ちょうど帰省している時に九州では満開でしたが、関東はいま丁度見頃です。北部九州と関東は、気温はあまり変わらないんですけどね。どういう条件で桜はさくのでしょうか。

さて、明日は飲み物食べ物持参の花見なんですが、何がいいでしょうかね。

焼き鳥、おにぎり、などが定番でしょうか。あとビール?お酒の方がいいかな。
他には、コロッケとか、いなり寿司なんかもいいですね。
点心もいいかも。でも、こういうラインナップだと、あっという間にお腹が一杯になりそうだ。

また、これまでの経験から、「暖かいもの」が欲しくなりますね。あったかいお茶やコーヒーなど。明日は暖かいのかな? 意外と冷えてきて花見どころではなくなってしまう経験を何度も味わいました。体を動かさないと寒いんですよね。ホッカイロ持って行こうかな。

飛行船通信社で花見をやっても良いかも。ま、5月頃にオフ会を考えましょう。

2009年3月24日火曜日

自分のスペース

明日から九州に帰省です。週末は天気が崩れそうですね。

昨晩、歓送会で成城学園前の居酒屋に行きました。転勤の季節ですね。その会で同僚と、家に自分の部屋があるか、という話をしました。一軒家を持っている人でも、なかなか自分の部屋というのはないようですね。子供と共有、だとか、リビングに自分の机がある、とか。ある人は、玄関が自分の部屋だとか言ってました。

かくいう私も自分の部屋などはもちろんなく、なんとか一人で集中できるスペースが欲しいなと思っています。

そこで候補が二つ。一つは本棚が並んだ北向きの部屋。テレビゲーム機がありますが、引っ越した時に持って来た段ボールも8個ばかり積まれていて、もう倉庫のような状態です。最初はここを整理して自分の部屋にしようと思いましたが、なかなか道のりが通そうです。

もう一つは、和室。寝るのに使っていますが、布団を上げた後は空きスペースになっています。さらに布団を敷かないといけないので、散らかせません。南東向きの角部屋で日当りも良好。おあつらえ向きに東の窓際に小さな板間があります。今はこっちが有力候補です。ただ隣がリビングなので集中するのは難しいかな。

みなさんは自分専用のスペースがありますか。

2009年3月18日水曜日

お茶の水女子大学にオチャハウスを見に行く

午後からお茶の水女子大に行って、新しく竣工したOcha Houseなる実験住宅の見学をした。

Ocha Houseのサイト http://ochahouse.com/

お茶大に行くのは久しぶり、まだ藤代先生がいたころに見学に行ったっきりだ。茗荷谷の駅を降りて、坂を下ってゆくと、左手に由緒正しい感じのおもむきのあるキャンパスが現れる。守衛さんも何となく上品というか、丁寧。

一番、奥まった所にある講義室に行くと、UI系の見たことのある研究者の顔ぶれがちらほらあった。椎尾先生に会釈して席に着くと、学長さん(上品な感じの御婦人)の挨拶があった。あぁ、こういう方がお茶大の学長さんなんだと妙に納得した。日本には国立の女子大は二つしかないらしい。ここと、あと一つは奈良女子大だね。

次に文科省の課長さんの挨拶があった。若い人で、短時間だが、全くそつのない挨拶で、ほほぉと思った。少しユーモアも交えながら、くだけた様子も見せながら、でもキチンと折り目正しく、時間ぴったしに終わる。こういう官僚が日本を支えているのだね。

後は、暦本さんの講演、辻田さんの講演、それと、この実験住宅を設計した元岡展久先生の講演があった。暦本さんや、辻田さんのはまぁ聞き馴染んだ話で、若干懐かしい感じすらした。耳新しかったのは、携帯電話を持たないという元岡先生のプレゼンだった。彼がユビキタスコンピューティング実験住宅を設計するという、この取り合わせの妙。今日の主役は彼だなぁ。

この実験住宅は、すごくお洒落な建物で、構造が独特である。



間伐材の板を重ね合わせて作ったという骨組み(オレンジ色にペイントされている)を、基礎の上に並べている。柱はこれだけなので、内部はクジラの体の中といった感じだ。今日は狭い家に大勢でおしかけたため、ちょっと狭苦しかったが、普通に暮らすのにも良いのではないかな。

普通に30年以上持つように作ったらしいので、ぜひ本当にそういう長期間に渡る実験施設になってほしいと思った。生活感が溢れて、庭木も育って、そこに自然と情報技術が生かされているようになったら、それは本当にファンタスティックだ。

2009年3月16日月曜日

食育という言葉がいつのまにか市民権を得ている

面白い記事があった。

西原理恵子氏の「食育なんて女をばかにしてる言葉」発言について思う。
http://blog.livedoor.jp/str_it/archives/50811836.html


先日、『この世でいちばん大事な「カネ」の話』を読んだばかりだったので、私にはすぐに思い当たる論調だったのだが、免疫の無い人には通じないよね。それは。

「手抜き育児のススメ」って、まぁこういうこと言う人がいないとね。日本人はまじめすぎるよ。食育が重要っては正論なわけで。正論をぶつからには、それなりの覚悟が必要ということだ。弱いものいじめになってはいけない。

いつのまにか市民権を得ている言葉ってのには注意が必要だ。食育っていうのは、体育や知育と並んで大事な、食に関する能力を育てることらしい。知らないうちに、「食育基本法」なんていう法律までできている。すげぇ。
昔ならった三大栄養素とか、しばらく前にはやった添加物とか、そういう知識を含んでいる。食事のマナーとかは入っていないようだ。

私自身は、食育は大事だと思うが、それは単に自分がおいしいと思うか否か、健康的か否かという、利己的な欲求に基づいている(健康で長生きするため、毎日の食事をおいしく楽しむため)。つまり、自分自身への食育ということになる。それに対して、子供の教育・しつけという観点からの食育には、若干意識が薄い。野菜を食べなさいとか、栄養が偏らないようにしなさいとか、朝食を食べてゆきなさいとか、間食をとりすぎるなとか、10時をすぎてから食べるな、とか、そういう経験的なことを言っていて、特に一貫性があるわけではない。まぁ世の中の大人の多くは、その程度の意識で、だから食育などと大上段に振りかぶられると、ビビってしまうのだろう。

私個人にとって、食事は人生の楽しみの大きな要素(睡眠の次ぐらいに大事)だが、世の中には食事の優先度が低い人も少なくない。それは人それぞれだ。また料理を作るのも好きだ(たまにしかしないから、でもある)が、料理を作るのは単なる苦行という人もいるだろう。特に義務になったら嫌かもしれない。

食育という正論に、キツイなぁと思う人は、無理をしない方がいい。苦手なことを何とかしてゆくノウハウも大事だが、完璧主義は疲れるだけだ。

食育については、またちょっと考えてみよう。

2009年3月13日金曜日

飛行船通信社の会誌

飛行船通信社の2009年目標を以下に書いて見ました。
http://www.airshipnewsjapan.org/objective20082

目標は2つ。定例オフ会と、会誌の発行です。

どういう形が良いのか、おいおい考えてゆきたいと思います。

今日は会誌について少し。

昔々、大学生のころにサークルで会誌を作っていました。童話とファンタジーの愛好者が集まるサークルでしたので、飛行船通信社と似たようなものです。と、いうか飛行船通信社は、そのサークルの発展形です。暇な大学生であっても、原稿はなかなか集まらず、苦労したのを覚えています。また編集を一人でやっていたので、誤植が残っていたりしました。後輩がつけた会誌の名前は「またたびや」です。なぜ、またたびやなのかは知りません。

会誌は、電子媒体で作成し、希望者用に紙媒体を作ろうと思っています。形あるものにする、というのはなかなか良いものです。今はPCのDTPソフトも、プリンタもすごく上等になったので、体裁はかなり良いものができるだろうと思っています。完成したら、各地の文芸サークルや、読書会などに配ってみるのも面白いかもしれません。

内容は、レビュー中心かなぁ。後はオフ会のレポートや、展示会等のレポートなどでしょうか。写真やイラストを入れて、通信員の日ごろの活動の様子が垣間見れるといいな、と思います。過去の飛行船通信の記事の中からセレクションを入れるのも面白いかもしれませんね。

問題は、どうやって執筆者を確保するかですね。とりあえず顔の浮かぶ方にはお願いして、それからスタッフには全員に記事をお願いする。それ以外で書いてくれる人いるだろうか。オフ会でお願いするのが良いだろうか。

2009年3月7日土曜日

身の丈にあった街のサイズ

郡山に行ってました。大宮から新幹線で1時間ほどの距離にある、緑の多い街です。東京より気温は低いですが,人々の対応が暖かく,良いところでした。郡山市の人口は,34万人です。

私は田圃や畑の多い佐賀県佐賀市で生まれ育ちました。佐賀市の人口は2008年時点で24万人,県全体でも86万人と小さな県です。その後,大学・大学院は福岡で,福岡市の人口が144万人と,佐賀県全体よりも人の多い街でした。就職して住んだのは千葉県柏市で,人口39万人,続いて神奈川県川崎市,139万人,そして就職してから最も長く住んだのが,東京都世田谷区86万人,現在は調布市22万人です。

規模的には柏や佐賀と郡山は近いですが,都心に近い市と,離れた市ではだいぶ違いますね。郡山は,ゆったりとした感じがします。ただ,繁華街の大きさはけっこう似ていて,繁華街の規模は人口と相関があるのかな,とも思います。福岡や川崎の繁華街はずっと大きいです。

仕事の制約を除外して,自分が暮らしたい場所を考えた時に,生まれ育った土地の影響は大きいと思います。24万人の小さな田舎街が基準になっています。同僚に東京都心に生まれ育った人がいますが,彼には,1千万都市が基準になっているようです。

私の身の丈にあった街は,どのくらいだろう。

2009年3月2日月曜日

セフェム系とマクロライド系

セフェム系とマクロライド系って何のことか知ってますか。Googleで検索すれば一発ですがね。

先週、金曜日に風邪を引いてしまった。土曜、日曜と寝て過ごした。金曜は雪の降る中、秋葉原まで出かけてセミナーに参加したのだが、会場に風邪引きさんがわんさか居て、どうも土産にもらって帰ったようだ。

夕方にはかなり具合が悪くなっていて、翌朝、その他の症状から風邪を引いたことが確実になったので、病院に行った。我が家の裏に内科があるので、歩いて1分と便利である。

行ったら、さすがに千客万来でずいぶん待たされたが、薬をいろいろ処方してもらって帰って来た。医師のパソコンには、膨大な薬のデータベースがあって、いくつかのキーワードを入れると、多量の薬リストが表示され、その中から、ゼリービーンズでも組み合わせるように処方を作ってくれる。

もらった薬は、葛根湯、粘膜正常化剤、抗生物質、第二世代の抗アレルギー剤、鎮痛剤の5種類だ。ただの風邪に5種類とは、なかなか大変だね。医者の話を聞きながら思ったのは、葛根湯は別にして、他の薬は細かく効果が限定されていて、組み合わせるようにできているようだ。しかし副作用がどこまで検証されているのだろうね。

さて、最初のセフェム系とマクロライド系というのは、抗生物質の系統の名前である。私はもう6〜7年前に歯医者でもらったセフェム系の抗生物質で、薬疹をおこしたことがあって、それを告げた。そうすると、画面に10種類ほどの系統が出て来て、「セフェム系が使えないとすると、ペニシリン系も10%ほどの交互作用があるから止めておきましょう。他にもいろいろ系列はありますから(私の記憶に基づいているので、かなり不正確)」とか何とか言って、くれたのがマクロライド系という抗生物質であった。

薬の世界もいろいろ進化というか、変化が激しいのだなぁ、と感じた経験だった。

2009年2月24日火曜日

宮崎は元気か

出張で宮崎に行っていた。

出張前に天気予報で見たら花粉が飛びまくっている、とのことだったので恐れをなしていたが、雨だったので大丈夫だった。そのため宮崎にいる間は花粉症が治まって大変楽であった。

出張先は山の中の発電所だったのだが、周りの杉山は全面赤茶色で、葉には満載の花粉であった。ぞっとした。これが天気が良くて、風が強いような日だったら、酷いことになっていたろう。

前日までWBCのキャンプが行われていて、大変な賑わいだったらしい。ぶつからなくて良かった。

タクシーの運ちゃんと話をしたが、プロ野球やJリーグのチームがたくさんキャンプに来てくれるので、にぎわってありがたいと言っていた。それもこれもジャイアンツが50年にもわたってキャンプに来てくれたからだ、と言っていた。きっと宮崎には巨人ファンが多いに違いない。

また昨今は県知事がTVで日本中に宮崎の広告をしてくれるので、これも最初で最後だろうと言っていた。昔は宮崎がどこにあるのか知らない人が多かったとのことだ。

けっして財政や景気は良くはないらしいが、中心街はかろうじて寂れておらず、シャッター街にはならずに済んでいる。人々の表情も悪くなく。元気さが街に感じられた。

仕事柄、地方に行くことが多いが、元気の無い街に行くと、とても寂しい気持ちを土産に持ち帰ることになる。宮崎は悪くない。

2009年2月21日土曜日

花粉症がはじまった

どうも花粉症が始まったようだ。

職場で仕事をしていると、こめかみの横辺りが痛い。鼻水が出る、目が重い。今年は早いな。もう花粉症か。私だけでなく、まわりの皆も同じような症状で苦しそうだ。先輩からは、早めに病院に行って、薬をもらった方がいいと言われた。さて、いつ病院に行こうか?

最近では新しい抗ヒスタミン剤ができているらしい。これは、ゆっくりと効果を発して、眠くなりにくい。私は市販の抗ヒスタミン剤(第1世代)を飲むと、恐ろしく眠たくなって、何もできなくなるので、病院に行って新しい薬をもらった方がいい。

都会はコンクリートジャングルなので、花粉の浮遊がなかなか収まらないらしい。広葉樹林のある田舎にでも引っ越したいところだ。ちなみに、花粉の季節にヨーロッパ出張をしたことがあるが、ピタリと症状が治まったのには驚いた。

そういえばオフィスから、実験室に移動すると症状が治まるな。そういうことか。実験室で仕事をすることにしよう。

こまめな掃除で部屋の中の花粉をなくすのも大事だな。さて、掃除するか。

2009年2月18日水曜日

ミスとともに生きる

帰り道に電車を乗り間違えて、自宅とは別の路線に行ってしまった、という話を後輩がしていた。

場所は新百合ケ丘、ここからは小田急の支線である多摩線が出ている。以前の多摩線は本数の少ないローカルな支線だったのだが、小田急が多摩丘陵を開発して一大ベッドタウンにして、さらに多摩急行という新しい種別を導入して、都心へ直接行き来できるようにした。

そのため、以前はまったく別のホームに移動しないと、多摩線には乗れなかったのだが、今は新宿からの本線に、普通に多摩方面行きの電車が入ってくる。後輩の家は、小田原方面に下った所にあるので、この多摩急行に乗ってはいけないのに、乗ってしまったということだ。

彼曰く、彼以外にも数人のご婦人が間違っていて、多摩線の最初の駅で逆方向のホームに移動していたとのことだった。けっこう頻繁に発生しているミスだろう。

人間は何故ミスをするのだろう。

その時のことを聞いたが、特にいつもと変わらない、ただ他のことを考えていて、うっかり乗ってしまったのだそうだ。うっかりとは何か。彼はほぼ毎日同じ場所で、同じ電車に乗っているのに、その日に限ってうっかりしたのは何故か。

そもそも急行、多摩急行、快速急行、準急、区間準急、各停とやたらに種類が多いのが間違いのもとなのだが。まぁ、それはおいといて、今日の話題は人間の方だ。

私は、住んでいる集合住宅に帰って来て、エレベーターに乗り込んで、思わず5Fのボタンを押したことがある。我が家は4Fだ。

これは私の職場がビルの5Fにあって、エレベーターに乗ったら5Fのボタンを押すように自動化されてしまっていたためだ。しかし普通ならシチュエーションを区別して、4Fのボタンをちゃんと押す。ところが、間違うことがある。

なぜ、その時に限って間違ったのか。

この時も特段焦っていたとか、体調が悪かったとかいうことはない。何か頭が別のことにとらわれていて、体の隅々まで注意が行き渡っていなかった。

土曜日に妻とイタリア料理屋に行った。食事と一緒にコーヒーを注文した。その時、ウェイトレスから、「コーヒーはいつお持ちしますか?」と聞かれて、私は、とても不安な気持ちをかかえながら、「食事の後で」と答えた。なぜ不安な気持ちになったかというと、食事の後に飲み物を頼むと忘れられることが多いからだ。だから普通は後から飲みたい時でも、一緒にとお願いする。しかしその日は客数も少なく、料理数も少なかったので、今日は大丈夫だろうと思って、後にした。

案の定、忘れられた。

先日ヒューマンファクターの専門家から、人間は1000回に3回ぐらいの割合でミスをする、と聞いた。これは特に焦っているとか、眠たいとか、腹が痛いとかではなく、普通の状態でも、その程度はミスをするのだそうだ。もちろんコンディションが悪ければ頻度が増す。ただし、ミスをゼロにするのはできない。

おとといのAmazonの配送ミスは、CDに最初にラベルを貼った人のミスであった。Amazonの在庫管理用のラベルシールが、違うCDに貼られていた。すべての在庫管理、配送処理はこの管理用ラベルシールで行われるので、最初にラベルを貼り間違えるとどうしようもない。ラベルを貼るのは人間だから、そこではミスが発生する。ただAmazonのすごいのは、そのミスの発生確率をとても小さく、1000回に3回ではなく、もっとうんと少なくしている点だ。うまくダブルチェック、トリプルチェックをかけているのだろうか。

別のことに気を取られていた。ちょっとぼーっとしていた。てっきりそうだと思い込んでいた。確認を十分にやっていなかった。色々な言い訳が後からできるけれど、何か本質をつかまえていないように思う。

人間はミスをするのがあたりまえの動物だ。これら言い訳は後付けにすぎない。たまたま露見したから言い訳をしているだけで、もっと頻繁にミスは、少なくとも3/1000程度はやっている。トラブルの形に現れないから、記憶に残らないだけだ。

さて、どうするのが良いのだろう。

2009年2月17日火曜日

Amazonの誤配送

昨晩届いたAmazonからの荷物に、注文した商品とは異なる商品が一つ入っていた。

これまで何年にもわたって膨大に注文してきたが、初めてのことだ。よくまぁこれぐらいの誤配送率で済んでいると関心する。妻も私と同じかそれ以上にAmazonを利用しているが、彼女は一度も誤配送を経験したことがないと言っていた。

誤配送を受けると、Amazonのホームページで、返品用のホームページに行って、手続きをする必要がある。順を追って入力してゆくと、返品用のシートと、宛名が出てくる。これらを印刷したものを同封して、送り返してくれと言われる。宅急便の着払いで近所のコンビニから送り返した。

昨晩遅くに一本、先ほど一本、お詫びのメールが届いて、進捗が刻々と知らされる。さすがだね。

実は、今回の注文は日曜日の夜に注文したもので、月曜日朝には発送した旨メールがきて、昨夕に荷物が届いた。特に特急便でお願いしたわけではなく、通常配送である。恐ろしく速い。千葉県市川市には巨大なAmazonの配送センターがあるらしいが、そこで働く人たちは大変だろうな。

2009年2月10日火曜日

山のおばあちゃん

土曜日の昼に祖母の訃報を知った。96歳。土曜の朝8時頃、静かに息を引き取ったと聞いた。

山のおばあちゃん、と呼んでいた。父方の祖母と母方の祖母とを区別するためだ。母の実家は、市街地から車で30分ほどかけて川沿いを遡り、山の中の細い道を登りきったところにある古民家である。背後には山だけ、家の前は向かい側の山波まで見通しのきく、すばらしい立地の家だ。冬だと九州とはいえ、かなりしんしんと冷え込む。そのかわり夏は街よりずっと涼しい。井戸水は冷たく、小川に足をつけると凍えるほどだ。

子供の頃は夏休みにしばらくやっかいになるのが恒例だった。夜になると、くつわむしが大きな音をがちゃがちゃ言わせてうるさかった。羽虫や、ががんぼがたくさん飛んで来た。ある夜、茶の間でみなでくつろいでいると、すごいスピードで弾丸のようなものが電灯にぶちあたった。カブトムシだった。

あの山の家で過ごした日々は、私を構成するなくてはならない経験になっている。心が帰ってゆく場所だ。

山の家には叔父夫婦と従姉妹、そして、山のおばあちゃんがいた。今は従姉妹達は嫁いで、おばあちゃんが居なくなったので、叔父夫婦だけだ。あの大きな家に二人なのか。そうか。

山のおばあちゃんのことを思い出すと、心の中にともしびのような暖かい気持ちがともる。小柄な、目がくりくりとした、とてもキュートな人だった。母に聞いた所では、娘時分は韋駄天のように足が速かったらしい。地に足がついた心棒のとおった人なのに、空気のように軽やかだった。

昨年の夏、家族で帰省した際に会ったのが最後になった。その時もそうだったけれど、いつも感謝を忘れない人で、食べ物にも人にも、両手をあわせて感謝をささげていた。その合わさった手が忘れられない。

こだわりが無くさばけた人で、妻と二人で話をきいたときに、あれっと思うような辛辣な話をさらりと、いつも通りの笑顔でするのに驚いた。母からも、そのさばけた性格を表す逸話をいくつも聞いた。

夏のくっきりとした日差し、木々の緑、夕日に照らされる山々、山一杯の曼珠沙華、子供の私を「さん」づけで呼ぶ、山のおばあちゃんの声、やわらかい方言、鳥の声、虫の声、風の音、私を形作る大きな山の記憶の中心に、今も山のおばあちゃんがいる。

妹と一緒に以下の弔電を送った。

訃報を知ったのは、雲一つない冬空の下でした。空気のように軽やかで、いつも笑顔で感謝を忘れない、おばあちゃんにふさわしい綺麗な空だと思いました。おばあちゃんのことを思うと、ともしびのような暖かい気持ちが、私たちの心にともります。お世話になりました。ありがとうございました。

2009年2月3日火曜日

パストラミサンド

日曜日に笹塚のAIRS BURGER CAFEに行って、パストラミサンドを食べた。1000円もするが、美味しかった。お洒落に野菜とパストラミビーフが挟んであって、食べごたえあり。

パストラミサンドと言えば、カーネギーデリのパストラミサンド(写真あり)ですね。出張時に一人で行ったのは、もしかして9.11前か。AIRS BURGER CAFEのは、そんな凄まじいものではなかったけれど、十分です。昼間っからエビスビールとパストラミサンド、至福ですな。

妻と娘は、クラシックバーガーを二人でシェアしていた。一人で食べるには大きいよね。

最近は豪華なハンバーガーを食べさせる店がたくさんできている。こんなムック本があるぐらい(持ってます)。見ているだけで、なんか嬉しくなるのだよね。ただ食いしん坊だということか。

2009年1月27日火曜日

GTD, LifeHacksと七つの習慣

GTD (Get Things Done) や LifeHacks は,作業効率を上げたり,作業の快適性を上げる工夫の集まりだ。それ自体の価値を否定するわけではないが,『七つの習慣』を再読しながら,GTDは典型的な個性主義的解決法だな,と思った。すでに目標を見出し,正しい道へ進んでいる人であれば,これらの解決法は知識として十分役立つだろう。しかし,まだ正しい道を見出せていない人,見えない束縛に縛られて自由に考えることができずにいる人には,あまり役立たない。かえって焦らせて,挫折感を味あわせるだけではないかと思う。

もちろん,『七つの習慣』に書かれているような基本原則を習慣とするには,時にかなりつらいことがある。そのための,対症療法としてはあって良いと思う。風邪を引いたときに,風邪薬を飲むようなものだ。風邪を治すには,暖かくて十分な休養と,栄養のある食事,が原則だ。七つの習慣に書かれているのは,こういう原則である。

ネットに以下の記事「成功は GTD と7つの習慣の出会うところにある? 」があった。そこに『七つの習慣』のコヴィー氏自身のGTDに対するコメントがあった。
I have read these books and have enjoyed them and believe they contain elements of wisdom and practical suggestions. But for me and my world they are too simplistic and superficial.

simplistic 単純化した
superficial 表層的な

ま,そうだろうな。上手く行かない時は,もっと複雑な原因が潜んでいるものだ。

同じサイトに「7つの習慣、GTD に次ぐ第三の潮流、4HWW」という記事もあった。共感したのは,少数の大事なことに集中し,当たり前の大事でないことは減らす,という原則だ。当たり前だよね。でもそれがなかなかできない。この著者は,そのためのTIPSを色々開示している。

例えば,朝メーラーを開かない。
例えば,ネットに繋がった端末で仕事をしない。
例えば,メーラーは起動したままの状態にしない。

など,なるほどと思えるものばかりだ。
それで言うと,Google リーダーを開いたままにしない,というのも大事だね。これは時間食いだ。

ところで『七つの習慣』は,先日書いた家事の話にも通じるね。個人的な目標として家事を設定するのではなく,相互依存のパラダイムで捉えるべきだ。

2009年1月25日日曜日

映画『ディナーラッシュ』


ニューヨークにあるイタリア料理店の一夜を描く群像劇だ。もっと派手な映画かと思ったが、映像は全体にしぶく丁寧に作られていた。そしてとってもスピーディーだ。いい映画だね。

繁盛しているニューヨークのレストラン、それも最高客数を更新する、ある夜の出来事を描いている。厨房の戦場のような忙しさ、そこに訳ありの客と店員たち、そして料理、料理、料理だ。

少し文句を言えば、多少作り物めいているのが残念だ。が、グランドホテル形式というのは、そもそも人工的なシチュエーションに観客を飛び込ませるもので、作り物めくのは仕方ない、と思う。

以前、マンハッタンを訪れた際に、一人でちょっと高級そうなイタリア料理屋に入った。でかいチキンサラダと、白ワインをもらった。えらく旨かったのを憶えている。お洒落な店だったが、あの裏もあんな感じなのだろうか。すごいな。

この映画の底辺に流れる、イタリア人の家族主義というか、いわゆる演歌気質には共感する所があるな。たくさんの個性的な人物が出て来て、どいつも印象的だが、私はバーテンダーのジェイミー・ハリスがいいな。

2009年1月21日水曜日

包丁を研いで世界に触れる


包丁を研ぐのは面白いと思う。結果が切れ味として端的に現れる。

包丁は時々研ぐ。だから、以前研いだ時のことは忘れていて、日常生活の気持ちのまま、パソコン操作や、洗い片付けと同じような感じで、包丁と砥石に向かってしまいがちだが、それだとなかなか上手く研げない。

物理的には単に刃が鋭角になっていれば良いのだが、その断面が作れない。そもそも作ろうなどと思って作れるほどの腕は無く、機械でも無いので、下手に考えてやっても鈍らな切れ味にしかならない。

砥石を水に浸け、十分に水を吸うまで待ってから、ぐらつかないように砥石を固定し、包丁を手で支えて研ぐ。気持ちを、包丁の刃先の、いま研がれつつある金属の断面と、砥石の擦れ合いつつある接触面に集中する。押して引く。押して引く。

他のことを考えながらやらない方がいい。指先に伝わってくる傾きと、すり減りつつある金属のざらつきの感覚を感じ取ろうとつとめる。最初はとても単純な関係、手と包丁と砥石、などという抽象的な関係しか見えていないが、徐々に手指から包丁の金属のモーメント、金属のねばりなどが、解像度を増して把握できるようになる。さらに先端へ。

時々、試し切りで野菜くずをきったりする。親指の腹で触っても感じないようななまくらな刃では、押し切るような感じだ。それがやがて研いでいる内に、ある時から、刃先のかなり先端まで、どうなっているか分かるようになる。研がれている刃先にまで、自分自身が拡大したような感覚だ。肉眼で見えるわけではないが、まるで拡大鏡で目一杯拡大してスローモーションで見ているような、高密度な時空間解像感が得られる。すると研ぎ上がる。

野菜くずが薄紙のように切れるようになる。親指の腹で刃に触れるとゾクリとするような。

これが「世界に触れる」という感じ、私にとってのリアルの好例である。

2009年1月20日火曜日

スチューデントジャズフェスティバル2009



娘がトランペットを吹いているビッグバンドが出場するので、千駄ヶ谷の日本青年館に行った。

スチューデントジャズフェスティバル2009は、関東甲信越(新潟、長野、山梨、神奈川、埼玉、東京など)から43校が集まる大きなフェスティバルだ。16日と17日の二日間に渡って朝から夕方まで、小学校から高校生までたくさんの子供達が集う。こんなに学生ビッグバンドがあるとは驚きだ。先日、神戸でジャズをやっている人と話をしたが、関西ではジャズをやっている高校などほとんど無いと言っていた。1チームが2曲から3曲しか演奏しないのだが出場校が多いため、延々とビッグバンドジャズが演奏される。上手下手も色々、聴衆も出たり入ったりで、たしかにお祭りだね。曲がかぶることも多く、正直いうと若干食傷気味でもある。

娘の高校はほとんど最後の出番なので午後からゆっくり出かけた。千駄ヶ谷は、いま卓球愛ちゃんが頑張っている国立競技場が目の前で、その横を10分ほど歩くと、日本青年館という立派なホールがある。娘のバンドは2年生が受験のため抜けて1年生だけ、ちょっと心配だったが、いやいや十分良い演奏だった。娘もトランペットソロを頑張っていて、親バカ(もしくはバカ親)としては嬉しい限り。

子供達の演奏が終わった後、17日は招待公演として、早稲田大学 High Society Orchestra がアンコール含め5曲を披露してくれた。これは流石に良かったね。気持ちの良い演奏だった。

2009年1月18日日曜日

家事という孤独な作業

ここ数日、妻が風邪で寝ているので料理など家事を多少やっている。合間に、最近ネットで喧しい「家事と仕事の分担」に関する以下の記事を読みながら、思ったことがある。

男女平等を家庭に持ちこむのはやめにしないか
家事と「グーグルの検索」が似てる件
共働き夫婦が支え合うべきこと

自分の仕事は、ある研究機関の研究者で、会議、申請書・論文等の文書作業、調査、報告・連絡・相談、実験準備、実験、プログラミング、などが主な内容である。これと家事、例えば料理の準備、料理、後片付け、洗濯、洗濯物を干して取り込み、しまう、掃除、片付けなどを比較する。

すると私にとって、面倒はどっちも同じで、楽しみも同じようにどちらにもある。ただ決定的な違いは、仕事をやっている間、まわりの同僚も仕事をしていて、仕事の多くは協力し合ってやっているという点だ。

家事、特に現代の「核家族」での家事は、極めて孤独な作業である。家事をしている間、自分以外の家族は働かずテレビを見ていたり、遊んでいたりするし、協力作業は多くなく、職場でのように協力作業が前提、という状況にはない。

これは、かつて受験勉強をした時に思ったのと似ている。私を含め、多くの学生は、周囲の学生が勉強していると、自分も勉強するのがそう辛くないのだが、まわりが遊びほうけていると、その中で勉強するのは恐ろしく辛い。

核家族は、高度経済成長を支えるために社会的に作り出された、新しいモデルだ。家族を、企業を支えるモジュラーな部品とする、ずいぶんと人工的な仕組みである。かつて、その人工的なシステムを支えていた、企業内福祉や経済支援は、近年あっさりと消え去ってしまい、核家族という特殊な形態がもたらす問題が、ただ残されている。

家事を、これほどまでに孤独な作業としてしまったのも同じ根に基づく。あまり甘く見ない方がいい。孤独は人を食いつぶす。

ワークライフバランスという新しいモデルから得られる一つの解決法は、主婦/主夫でない人は、仕事の量を減らして、家事に振り向け、具体的に家事のワークシェアはできなくとも、少なくとも共同作業にするよう努力することだ。例えば、作業の邪魔になっているものを片付ける。洗い終わった皿を一部でも良いので食器棚にしまう。そういった小さな協力が、彼女/彼の目に触れた時に与える、孤独を和らげる効果は大きい。

2009年1月17日土曜日

映画 『クラッシュ』



監督: ポール・ハギス
出演: サンドラ・ブロック, ドン・チードル, マット・ディロン, ブレンダン・フレイザー, テレンス・ハワード
2005年アメリカ

昨晩見た。正直、感動した。

ロサンゼルスを舞台にした群像ドラマだ。人種差別を扱っている。高速道路で発生した衝突事故から始まって、人々の行為やちょっとした発言、そして心理を媒介に、ビリヤードのように連鎖反応して、色々な人の人生に影響を与える。

シナリオが凄い。また祈るような音楽が効果を上げている。せつない映画だ。多数のストーリーが重なり合った話になっている。特に人種差別主義者の若い警官と、黒人演出家の妻の話はひりひりした。鍵工事屋の小さい娘の話も、子を持つ親として頭が白くなるような気がした。

これはアメリカの話だが、なんだか最近の殺伐とした事件を聞き及ぶに、日本も追いかけているように思えてならない。こんな奇跡を信じるしか解決の道が無いのだとしたら、辛すぎる。もっと人間は賢いと信じたい。

2009年1月16日金曜日

新年会でラガブーリン



今週火曜日は新年会で神田に行った。神田駅前は呼び込みの男女が多数いて昔の宿場町の様子だ。かつて江戸時代,宿場町では,腕っ節の強い仲居さんが,気の弱そうな旅人を,ふん捕まえて無理やり宿泊させていたと聞く。現代は手をかけると,警察が呼ばれるので,そこまでしないが,雰囲気は似たようなものだ。

新年会の会場は,お好み焼き屋で,たこ焼きも焼ける店だった。神田 お好み焼き でくのぼう

行って見ると,焼肉も揃っていて,なかなか良い。お洒落な店ではなく,いかにも神田駅前のお好み焼き屋という風情もまた良し。久しぶりに顔を合わせる数人で酒を飲みながら,たこ焼きをつつくのも悪くなかった。なにより美味しい。

その後で,もう少し飲みたいというので,付近の神田モルタンに入った。幹事の男性の勘で入ったのだが,これがなかなか,シングルモルトがこれだけあると凄い,値段も高くない良い店だった。

そこで飲んだのが,アイラウィスキーのラガブーリン 16年だ。消毒液,もしくは正露丸のような目の覚める臭いの,とても個性的なウィスキーで旨かった。先日,ケーブルテレビでアイラ島の醸造所のドキュメンタリーをやっていたのだが,小さな島に多数の醸造所があって,それぞれ個性的なウィスキーを作っている。

樽生の地ビールが何種類もあるようだし,神田付近で飲み会の際にはお勧めします。

2009年1月8日木曜日

ラジオチューナーを買った

引越し前はJ-WAVEをよく聞いていたのですが、チューナーが壊れてしまい、さらに引っ越した部屋でアンテナジャックに娘のラジオをつないだところ、81.3MHzでJ-WAVEが入らず、アンテナを自作したという話は、このブログで書きましたね。

ところが、ある偶然からネットで調べ物をしていて、実はケーブルテレビでは周波数が変えてあることを知りました。早速家で娘のラジオでチューニングしてみると、なんと全然違う周波数でクリアにラジオが聞けました。何てこった。自作したアンテナは全くの無駄だったということです。普通には入らない色んな放送局も入るし、自分でアンテナ立てるよりずっといい。

というわけで早速、通販でパイオニアのFMチューナーを発注しました。

ラジオって結構好きなんですよね。なにより作業を邪魔しない。インターネットラジオも良いけどね。そういえば子供の頃、FM送信機でミニFM放送局の真似事をして遊んでました。「さぁ次の曲行ってみよう」とか、DJの真似ごとしてました。単に自宅のラジオに入るだけなんですけどね。音しか無いってのが想像力を掻立てていいんです。結局ブログとかPodcastって同じような愉しみかも知れません。飛行船通信も同じかも。

2009年1月7日水曜日

本を読むのに最適なカフェ

ネットで,「読書カフェセレクション」なるサイトを見つけた。これはブックジャパンという書評サイトの一部だ(この書評サイトもなかなか)。

面白いサイトだと思うが,まだカフェは,恵比寿と銀座の数店が取り上げられているだけだ。

さて本を集中して読むのには,自分の家が一番だとは思うのだが,カフェで読むのもなかなか良い。適当にざわめいていて,周りに関係ない人がいて,自分の自由にはならないのが逆に,本に集中できる。自宅だと色々ほかに誘惑が多く,家事など雑事ももちろんできるので,読書に集中できないところがある。もちろん最近のカフェは椅子が上等で,全体に明るいのも読書に適していると思う。昔の喫茶店は暗かった。椅子もそんなに座り心地よくなかった。神保町に昔ながらの喫茶店があって,その一つに入って,あまりに暗いので読み物ができないことに,不満を持ったことがある。

また読書に集中するには,本を読んでも良い雰囲気がないと辛い。待つ客が多いような人気店では,注文もせず長居するのは,かなり憚られる。空き席を待っている客がいるのに,堂々と席を占有して読書する度胸は私にはない。かといって,あまりにがらがらな店も,店主や店員の存在感が強くなりすぎて辛い。難しいものだ。そういう意味では,チェーン店が楽で良い。タリーズはなかなか良いと思う。スタバは人が多すぎる。ドトールは落ち着きがない。

個人的にはファンタジーやSF小説で,壁一面が天井まで埋め尽くされたブックカフェ,というのに憧れる。

2009年1月5日月曜日

カフェのフードメニューにあると嬉しいもの

今日から仕事だが、職場へは午後から行った。午前中は眼科の定期検診のため代々木へ行ったからだ。病院では、眼圧を計って、3分診療。このために午前半休は、ちともったいないか。まぁタリーズでのんびり過ごせたから良いのだが。喫茶店で時間を使うのは好きだ。本を読んだり、書き物をしたり。だから、いずれカフェを開きたいと思っている。

どういうカフェがいいか夢想することがある。

やはり自分が居心地の良いカフェが良いので、そうすると食事は大事だと思う。フードメニューがしっかりしたカフェが好きだ。下北沢のマルサンカフェは妻もお気に入りの定食カフェで、食べ物がとても美味しい。千歳烏山のカフェRASHIKUは、しゃれたイタリアンを出してくれる。グラスワインがうまい。喜多見のカフェPushPullの昼定食はシンプルな美味しさ、体に良さそうで、嬉しい。だけど、食事を出すには料理ができないといけなくて、それはそれで面倒ではある。そもそも他所様(よそさま)に出せるような料理なんて、いつになったら出せるのやら。

でも夢は広がる。

おいしいサンドイッチのある店がいいと思う。最近、食べたいと思っているのがパストラミビーフサンドだ。ぜひ私のカフェのメニューにもパストラミビーフサンドを加えたい。パストラミというのはイタリアのハムで、塩漬けの牛肉を薫製したものに、たっぷりの黒こしょうがまぶされたものだ。日本のカフェでもパストラミサンドはあるが、せいぜい数枚入っているだけの、上品な食べ物になっている。私が食べたいのはニューヨークで食った、あれだ。パンの間に、パストラミの薄切りが2cm以上の厚さで挟まれている。パンを食べているのか肉を食っているのかわからないような、あれをビールと一緒に食べるのが最高だ。

後は、ホットドッグもいいね。それもドイツソーセージのホットドッグ。ベルリンの屋台で食べたあれがいい。ドイツの食べ物は全体に印象が薄いが、ソーセージとビールは抜群にうまかった。近所にドイツソーセージを作る店があるらしいので、今度行ってみようと思っている。シュクルートも添えてガッツリと食べたいものだ。

あれ。だんだんとカフェというよりも、ビアホールに近くなって来たな。

2009年1月4日日曜日

東京都立中央図書館

しばらく休館していた東京都立中央図書館が、今日からリニューアルオープンとのことで、家族で広尾に出かけた。

広尾で降りるのは先輩の結婚披露宴のため、レストランひらまつに行った時以来だ。大使館などがある街で、外人さんが多い。広尾駅から、カフェの並ぶ通りを少し歩くと、すぐ有栖川宮記念公園に出る。公園内はけっこう高低差があり、木がうっそうと茂っていて、六本木ヒルズが見えなければ、都心のど真ん中だというのを忘れそうな場所だ。その公園の中、広尾から反対側に、図書館がある。

白いビルディングに入ると、入り口でICカードを渡される。また、荷物はコインロッカー(100円、後で戻ってくる)にしまうように、と言われる。ここではA4サイズ以上の大きさの鞄は持ち込めない。またヘッドホンなども持ち込めない。

荷物をしまって、ゲートをくぐると、一階は、受付カウンターと、アクセスの多い資料があるホールである。この図書館は140万冊の蔵書、40万冊弱の開架図書があるが、館外への持ち出しはできない。すべて中で閲覧する。国会図書館みたいなシステムだ。そのため、検索端末がたくさんあって、書庫から本を出してもらったり、また一部をコピーする必要があり、それらはすべて一階に並んでいる受付カウンターに依頼する。

各階には大きな液晶ディスプレイがあり、ICカードの番号が表示されている。自分の番号が表示されれば、本が準備できた、とか、コピーが完了したという意味である。今日はオープン日ということもあって、受付にはどれも長蛇の列ができていた。

2階は自然科学系の開架図書、3階は人文科学系の開架図書である。延々と本棚が並んでいる様は圧巻だ。娘が言う通り、あんまり本が多過ぎて、どれから読んだらいいのやら、という感じでもある。ちなみに小説の類は、あまりない。検索してみると、多摩や日比谷の方に小説は、たくさんあるようだ。

4階には閲覧室と、展示室があってイベントをやっている。今日は、リニューアルオープンとして、マルコポーロの東方見聞録の貴重な写しなどが展示してあった。サパングの章が開いてあったが、マルコ嘘つきだ。

また、展示室では古い和書の修復作業を実演してくれていた。面白かった。虫食いになった江戸時代の和書を、一つ一つ和紙で穴を塞いだり、裏打ちをしたり、綴じ直したり、繊細な作業をおじさんが、講釈付きで説明してくれた。おじさんの職人気質がかいま見れて好感を持った。好きでなければできない仕事だなぁ。

入館したのが4時近くで、ちょっといたら、外が真っ暗になったので5時には退館した。平日は夜9時まで開いているらしい。

あの資料の山は、本好きならぜひ一度行くべきだ。できれば朝から一日がかりでゆったりと本に浸るのが良い。

pixivを支える人々

昨日のブログで取り上げたpixivですが、以下の記事によると舞台裏はかなり大変のようですね。

急成長「pixiv」の1年を追う
pixiv開発者ブログ「pixivの一年をカンタンにまとめてみました。」

この熱意。好きでなければやってられないな。昨年立ち上げて、会員数50万人、サーバー100台、一日あたり閲覧数1700万ページかぁ、すごい。「1日に8000~1万枚」の投稿があるらしい。また有料の会員も計画しているとのことだ。主催者も含めて、支えている人々は、所謂アニメおたくなのだが、そのパワー、広がりは新しい時代を感じさせる。みんな落書きが大好きなんだ。

ニコニコ動画がでてきた時も驚いたが、ほんの数人でこれだけのコミュニティを短期間で作れる時代ってのは、今まで無かったな。そのかわり、連帯感は相当に薄い。「連帯」なんて言葉、意味すらわからないかもしれないね。

2009年1月3日土曜日

pixivがなかなか面白い

娘から教えてもらって、お絵描き投稿サイトのpixivに登録してみました。

私はまだ見てるだけですが、なかなか達者な雰囲気のあるイラストも多数投稿されていて見応えがあります。なにより凄いのは、その裾野の広さ。数秒に1枚づつ新しいイラストがアップロードされています。膨大な数の人、多くは子供達だと思いますが、一層懸命キャラクターの絵を描いて、投稿しています。私が子供のころにこれがあったら、夢中になっていたろうなぁ、と思います。

システムもかなり良くできています。本格的なギャラリーサイトとしても機能しており、SNS(ソーシャルネットワークサービス)の良い所も取り入れてあり、かゆい所に手が届くシステムです。しかしこの膨大な量の投稿をちゃんと捌いて、多量のリンクを管理して、このスピード。凄いシステムプログラマーがいるのでしょうね。これで大した広告も無いのに無料とは。

私はmixiなどSNSは、どうも好きになれなくてアカウントだけあって、ほとんど活動していません。その理由の一つは、なんとも内向きな非生産的な活動に感じてしまうからですが、このpixivは、基本は同じなのに、開かれている感じがしますね。プロもしくは、趣味でも画業の高みを目指す方向性が、各自にあるからでしょうか。向上心って大きいかもしれない。

2009年1月1日木曜日

あけましておめでとうございます

2009年となりました。初詣は近所の国領神社に行きました。おみくじを引いた所、娘と妻は「大吉」、私は「小吉」でした。あまり見栄を張るなとか、無理をしないように、とか、辛抱していれば幸運がやってくるとか、うみゅぅ。身にしみますな。東京はここしばらくよい天気で、気温もそんなに低くないので過ごしやすいです。

さて、今年の飛行船通信社の抱負でも書きますか。

そうですね。まずはオフ会は少なくとも一回やりたいですね。集まれる人数は少なくても良いので。

それから、何か作る活動を一つ、やりたいです。何を作るかは、後から考えたいと思います。何がいいかな。

まぁ、ただ、基本は定期的に面白い本などの話題を提供できれば、それから、皆さんからも通信をもらえれば、それで十分とも思います。今年もよろしくお願いします。


そうそう。このブログに「リアクション」という欄を、各投稿の下に付けました。読んだ方は「読んだよ」に、ぜひチェックして下さい。